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初心者向けイタリア語文法はどうなっている?

初心者向けイタリア語文法は、つながったパターンの集まりとして働きます。名詞とその冠詞は性と数を一致させ、二重子音はつづり上の飾りではなく本物の音韻的対立であり、動詞は人称・時制・法に応じて語尾を変え、ci や ne のような小さな単語はその大きさから想像する以上に文法上の重みを担います。まず発音・性の一致・essere と avere の現在形から始め、それから近過去と接続法を加えましょう。

執筆: 更新 英語話者向けイタリア語リファレンス

イタリア語を始めたばかりなら、使い始める前に体系全体を身につける必要はありません。まず、性の一致が一つの文の中でどう連鎖するか——冠詞・名詞・形容詞が同じ方向を指すこと——を学び、それから頻出の動詞パターンを一つ、実際に声に出して言う完全な文の中で練習しましょう。その土台があれば、助動詞の選び方から、ある節に接続法が必要かどうかの見極めまで、後から出てくるすべてが、ばらばらの例外の山ではなく、すでに信頼している体系の自然な延長のように感じられます。

もちろん接続法や essere と avere の使い分けは、誰もが警告する「壁」のように感じられるはずです——そこはまさに、イタリア語が機械的な暗記への見返りをやめ、まず意味を判断し、形はその後に選ぶよう求め始める地点だからです。そこに至るまで、イタリア語はほとんど気前がよく感じられます。つづりが発音を教えてくれ、複数形の語尾は短く学びやすい規則にしたがい、規則動詞の活用は本当に規則的です。ところがある文に接続法が必要になったり、複合過去で二つの助動詞のどちらを選ぶかを、両方をまとめて説明できる単一の規則もないまま決めなければならなくなったりすると、足元が揺らぎます。その揺らぎは言語が筋道を失ったしるしではなく、公式ではなくカテゴリーで動くイタリア語の領域にたどり着いたしるしです。

始める前に、じっくり考える価値があるのはここです。流暢なイタリア語話者は、sono andato と ho andato のどちらかを選ぶ前に、あるいは che sia と che è のどちらかを選ぶ前に、頭の中のチェックリストを確認したりしません。日本語話者が「は」と「が」のどちらを使うべきかを、その場でルールから導き出すのではなく感覚で選んでいるのと同じように、感覚でわかるのです。その感覚は、認識が計算に取って代わるまで、何千もの実際の文の中でパターンに出会うことから生まれます。それでもこのガイドが——活用表のすべて、きっかけのすべて、不規則形のすべてを——余さず正直に詳しく示すのは、その詳細こそが、後から本物の経験に触れたときに反射神経を築くための足場になるからです。会話の最中に文法表を暗唱する人はいませんが、流暢さにたどり着いた人は皆、理解の段階を上げながら、たいてい一度ならず、その表の中身を吸収してきました。

始める前にもう一つ。このガイドは、イタリアが一枚岩の「イタリア語」を話しているふりをしません。標準イタリア語は実在する、教えられる、記述できる体系です——フィレンツェの文語を土台にし、アカデミア・デラ・クルスカのような機関によって規範化されています——が、それはナポリ語・シチリア語・ヴェネト語・サルデーニャ語など、しばしば単なる「方言」と誤って呼ばれる一群の地域言語と共存しており、標準語そのものの話され方にも北部と南部で実際の違いがあり、さらに国境を越えたスイスで話される第四の国内変種も存在します。文法が本当に分かれる場所では、一つのイタリア語をこっそり選んで唯一の正解であるかのように示すのではなく、そのことを正直に伝えます。

イタリア語の発音はどう働く?

イタリア語のつづりは音にかなり忠実です。扱いやすい範囲の文字の組み合わせ規則さえ覚えれば、初めて見る単語でもほぼ一度で正しく読み上げられます。仮名がほぼそのまま音に対応する日本語のつづり方に慣れている読者なら、この信頼性はむしろ馴染み深く感じられるはずです——英語のつづりのように音とかけ離れていく心配がありません。ただし「つづりが予測できる」ことと「発音しやすい」ことは別の話です。イタリア語には、読み上げの規則が身についたあとも日本語話者や英語話者の発音を静かに崩す二つの特徴があります。日本語が区別しない母音の質の違いと、飾りではなく本物の、単語の意味を変える二重子音です。

七つの母音

イタリア語は母音の文字は五つですが、母音の音は七つあるとよく説明されます。e と o がそれぞれ開いた音と閉じた音に分かれ、ごく少数の単語のペアではその違いだけが二つの別の単語を区別する唯一の手がかりになるからです。

文字音日本語話者への目安例
a/a/日本語の「ア」に近い、短く区切る純粋な母音casa(家)
e chiusa(閉じた e)/e/日本語の「エ」に近いが、二重母音にならず音がぶれないperché(なぜ/だから)
e aperta(開いた e)/ɛ/日本語の「エ」よりも口を少し大きく開けた、やや広めの音bello(美しい)
i/i/日本語の「イ」に近い、短く区切る純粋な母音vino(ワイン)
o chiusa(閉じた o)/o/日本語の「オ」に近いが、二重母音にならず音がぶれないsono(私は〜である/いる)
o aperta(開いた o)/ɔ/日本語の「オ」よりも口を大きく開けた、やや広めの音buono(良い)
u/u/日本語の「ウ」に近い、唇をやや丸めて短く区切るluna(月)

標準的なつづりは、どちらの e や o を指しているかをほとんど示しません。pesca は閉じた e で読めば「釣り」、同じつづりを開いた e で読めば「桃」を意味し、強勢と母音の質を明示する辞書以外、どちらなのかをページの上から知る手立てはありません。実際にはこれが理解の妨げになることはめったになく、文脈でほぼ必ずどちらの単語かが定まります。そして開音・閉音の区別は、最初から完璧に発音しようと気負うより、まずは聞いて受動的に認識できるようにしておくほうが役立つ種類のものです。ここは日本語話者にとって正直に伝えておくべき点です。日本語の母音にはそもそも開いた音・閉じた音という区別が存在しないため、英語話者と同じく、この区別はゼロから身につける新しい聞き分けになります。一方で母音そのものの性質については、日本語話者に地の利があります。日本語の母音「ア・イ・ウ・エ・オ」はどれも二重母音化しない純粋な一つの音で、これはイタリア語の母音の性質そのものと一致します。母音を二段階の音へ滑らせる癖(o を「オゥ」のように動かす)は英語話者に特有の癖であって、日本語話者にはそもそも縁の薄い癖なので、意識して直すというより、日本語の母音の感覚をそのまま持ち込めば十分です。

二重子音:つづりの癖ではなく、本物の音韻対立

これはこのガイド全体の中でもっとも重要な発音の事実であり、できるだけ率直に述べておく価値があります。イタリア語では、単子音と二重子音は別の音であり、一つの単語をまったく別の単語に変えてしまうことがあります。ここは日本語話者にとって、実は出発点からかなり有利な項目です。日本語には促音——小さい「っ」——があり、「もっと」と「もと」、「きって」と「きて」のように、子音の長さの違いだけで意味がまったく変わる感覚を母語としてすでに持っているからです。英語にはこれに相当するものがなく、英語がつづりの上で文字を重ねるのは(“letter”、“dinner”)歴史的・装飾的な理由によるもので、実際の音を重ねているわけではありません。そのため英語話者は子音の長さを意味の違いとして扱う本能をまったく持たずにイタリア語に取り組むことになり、それが話すイタリア語にすぐ表れてしまいます。日本語話者はこの本能そのものはすでに持っていますが、そのままでは足りない点が一つあります。日本語の促音は主に k・s・t・p の前でしか使われず、m・n・l・r・v のような子音の前で小さい「っ」を置く習慣がありません。イタリア語の二重子音はほぼすべての子音で起こるため、促音の感覚を今まで使ったことのない子音にまで広げる、という作業が必要になります。それでも、子音の長さそのものを意味の違いとして「聞き取る」耳は、英語話者よりずっと早い段階でできあがるはずです。

単子音二重子音何が変わるか
nono(九番目)nonno(祖父)まったく別の単語になる
casa(家)cassa(レジ/木箱)まったく別の単語になる
pena(悲しみ、苦痛)penna(ペン)まったく別の単語になる
sono(私は〜である/彼らは〜である)sonno(眠り、眠気)まったく別の単語になる
capello(髪の毛一本)cappello(帽子)まったく別の単語になる
rosa(バラ、ピンク)rossa(赤い、女性形)まったく別の単語になる

この対立を生み出しているのは口の構え方の違いではなく、長さの違いです。二重子音は単子音よりも明らかに長く保持されます。p・t・c/ch のような閉鎖音では、開放前の閉鎖そのものが長く続き、f・s・l・m・n のような持続音では音そのものが長く伸びます。palla(ボール)は pala(シャベル)より本当に発音に時間がかかり、ネイティブの耳には、日本語話者が促音の有無を聞き分けるのとまったく同じくらいはっきりとその長さの違いが聞こえています。英語話者はこの長さを意味の一部として扱ったことが一度もないため体系的に短く発音してしまいますが、日本語話者はすでに近い感覚を持っています。それでも仕上げに必要なのは、このガイドで音の量が物を言う場面すべてに共通する対策です。ミニマルペアを意識して聞き、繰り返し発音し、耳が確実にその対立を捉えられるようになるまで練習することで、たいてい自分で発音できるようになるより先に、聞き分けられるようになります。

二重子音はクイズに出るような一握りの単語だけの話ではありません。bello、tutto、mamma、ecco、oggi、mezzo、troppo のような非常によく使う語彙や、動詞の活用(voglio を仮に単子音にした場合と比べてみてください)のいたるところに織り込まれています。つまり二重子音を短く発音してしまうことは、めったに起きないつまずきではなく、単語一つひとつの意味は問題なく伝わっていても、ネイティブスピーカーがすぐに気づく「外国語訛り」の、絶え間なく続く低レベルの発生源だということです。

c と g:硬い音と軟らかい音、それを操る文字

c も g も、a、o、u の前では硬い音、e、i の前では軟らかい音になります。そして h と i という二つの発音されない「補助文字」が存在するのは、つづりがその既定のルールとは逆の音を必要とするときに、それを覆すためだけです。

つづり音例
c + a/o/u/k/(硬い音。日本語の「カ・コ・ク」の子音に近い)casa(家)、colore(色)、cucina(台所)
c + e/i/tʃ/(軟らかい音。日本語の「チ」に近い)cena(夕食)、cinema(映画館)
ch + e/i/k/ ── h が e/i の前でも硬い音を保つche(何、〜ということ)、chiesa(教会)
ci + a/o/u/tʃ/ ── i が a/o/u の前でも軟らかい音にする。i 自体は発音しないciao(やあ/またね)、cioccolato(チョコレート)
g + a/o/u/g/(硬い音。日本語の「ガ・ゴ・グ」の子音に近い)gatto(猫)、gonna(スカート)
g + e/i/dʒ/(軟らかい音。日本語の「ジ」に近い)gente(人々)、giro(回転、ツアー)
gh + e/i/g/ ── h が e/i の前でも硬い音を保つspaghetti(スパゲッティ)、ghiaccio(氷)
gi + a/o/u/dʒ/ ── i が a/o/u の前でも軟らかい音にする。i 自体は発音しないgiacca(ジャケット)、giorno(日)

この表をいったん頭に入れてしまえば、実質的に例外なく当てはまります。イタリア語のつづりの中でも本当に機械的な部分の一つで、名詞の複数形や動詞の活用で h が挿入されたり脱落したりする理由(下の名詞と動詞のセクションで扱います)もここから直接説明できます。この文字の仕事はただ一つ、後ろの母音のせいで子音の音が変わってしまうのを防ぐことです。

gl、gn、sc:それぞれ専用の音を持つ三つの二重字

  • gl + i は通常、英語にもぴったりの相当語がない単一の口蓋音で、舌を上あごに広く押し当てて出します。英語の “million” の “lli” を一つの音に圧縮したような音に近く、famiglia(家族)、figlio(息子)、gli(男性複数の定冠詞/彼に)に現れます。注意深い学習者でもつまずく、書き留めておく価値のある本当の例外があります。学術語やギリシャ語起源の一部の単語では、そのまま硬い /gl/ の連続が残ります。glicine(藤)、glicemia(血糖値)、negligente(怠慢な)、geroglifico(象形文字)。つまり gli はつづりから音への完全に例外のない規則ではなく、非常に信頼できる規則にとどまります。
  • gn は口蓋鼻音で、スペイン語の ñ やフランス語 “montagne” の “gn” とほぼ同じ音です。強いて言えば日本語の「ニャ行」に近い響きです。gnocchi(ニョッキ)、bagno(浴室)、montagna(山)、ognuno(みんな、それぞれ)。
  • sc + e/i は日本語の「シ」に近い単一の「シュ」の音になります。pesce(魚)、scienza(科学)、sciare(スキーをする)。sc + a/o/u、あるいは sch + e/i は、上の c と g と同じ「h が硬い音を守る」論理にしたがって、単なる /sk/ の連続になります。scuola(学校)、scarpa(靴)、schema(図式)、schiena(背中)。

s:有声と無声、z:一つの文字で二つの音

母音に挟まれた s は無声音(日本語の「サ行」の子音に近く、多くの話者にとって casa の s は実は有声音になります——後述)にも、有声音(日本語の「ザ行」の子音に近い)にもなり得ます。規範的な発音と地域の習慣は単語によって実際に食い違いますが、二重の ss は必ず無声音になります。そのため casa(家、単子音の s。注意深い標準発音では通常有声 [z])と cassa(レジ、二重子音の ss。常に無声 [s])は、上で見た二重子音の長さの対立と、それに重なる有声・無声の違いという、二つの次元を同時に持つ本物のミニマルペアになっています。

z はつづりだけからはさらに予測しづらい文字です。無声の /ts/(英語 “cats” の ts に近い。grazie、ありがとう;pizza)にも、有声の /dz/(英語 “beds” の ds に近い。zero;zaino、リュックサック)にもなり、どちらになるかは規則を当てはめるというより単語ごとに覚えるしかありません。ただし -azione のような名詞を作る接尾辞のあとの二重 zz は無声の /ts/ に傾く傾向があります(nazione、国家;azione、行動)。ここは、それ以外は信頼できるイタリア語のつづり体系の中で、正直に認めるべき小さな穴の一つで、ネイティブスピーカー自身も、どの単語を有声で発音するかに本当の地域差があります。

強勢の位置と、書かれるアクセント記号の少なさ

ここはスペイン語との比較がまさに役立つ場面です。二つの言語がはっきり分かれるからです。スペイン語の強勢はつづりから完全に予測でき、例外はすべて書かれたアクセント記号でカバーされます。イタリア語にはそうした保証がありません。イタリア語の単語の大半は後ろから二番目の音節に強勢が置かれ(parola piana と呼ばれます)——ca-SA、a-MI-co、par-LA-no——一方でかなりの数の単語は後ろから三番目の音節(parola sdrucciola:TA-vo-lo、MU-si-ca、A-bi-to)、さらには四番目の音節に強勢が置かれ、ふつうのつづりはどちらのパターンにしたがう単語なのかをまったく示してくれません。

  • 強勢がいちばん最後の音節に落ちるときだけ(parola tronca)、書かれたアクセント記号が現れます。città(都市)、perché(なぜ/だから)、così(このように)、università(大学)。
  • アクセント記号は、それ以外は同じつづりになる少数の一音節語を、文法上の役割によって区別する働きもします。スペイン語のアクセントが tú/tu のような語で果たしているのとまったく同じ機能です。è(〜である)対 e(そして)、sì(はい)対 si(再帰代名詞)、dà(与える)対 da(〜から)、sé(彼自身/彼女自身、再帰)対 se(もし)、né(〜も〜ない)対 ne(それの/それらの、後ろのセクションで扱います)。
  • それ以外の——大多数を占める——単語では強勢はまったく示されず、本当にあいまいなつづりが二つの別の単語を隠していることがあります。ancora は AN-co-ra(まだ、依然として)にも an-CO-ra(錨)にもなり、principi は PRIN-ci-pi(原則)にも prin-CI-pi(王子たち)にもなり、subito は通常 SU-bi-to(すぐに)ですが、subire(耐え忍ぶ)の過去分詞としては su-BI-to(耐え忍ばれた)になります。実際には文脈でほぼ毎回解決しますが、このあいまいさは本物であって、あなたの読解力の個人的な穴ではないと知っておく価値があります。

正直で実践的な結論はこうです。スペイン語のように、初めて見るイタリア語の単語の強勢を確実に予測することはできません。そのため、つづりの規則ではなく耳を通じて、強勢がどこに落ちるかを聞き取る力を育てることが、アクセント記号が完備した言語よりもイタリア語では重要になります。

エリジオーネとトロンカメント(脱落)

イタリア語には、紙の上では似て見えるものの別々の規則にしたがう、単語を短くする二つの方法があり、この二つを混同することは、学習者だけでなくネイティブスピーカーにもよくある書き間違いの一つです。

エリジオーネ(母音の脱落)トロンカメント(語尾音節の脱落)
起こること母音で始まる語の前で、強勢のない語末母音を落とす通常は子音の前で、強勢のない語末母音や音節を落とす
アポストロフィは?必ずアポストロフィを書くアポストロフィは決して書かない
例lo amico → l'amico(その友人);una idea → un'idea(一つの考え)uno → un(ほとんどの名詞の前で);quello → quel;bello → bel;buono → buon

非常によくある書き間違いなので、はっきり名前を挙げておく価値のある落とし穴が二つあります。第一に、男性形の不定冠詞 un は母音の前でも決してアポストロフィを取りません。un amico(男性の友人)であって un'amico ではありません。un' のアポストロフィは女性形専用です(un'amica、女性の友人)。男性名詞の前に un' と書くのは、ネイティブスピーカーにも多い間違いです。第二に、qual è(何ですか/どちらですか)はエリジオーネではなくトロンカメントなので、決してアポストロフィを取りません。qual è il problema?(問題は何ですか?)であって qual'è ではありません。音の響きは本当に母音脱落した形に似ていますが、そうではありません。どちらの間違いも実際のネイティブの文章でよく見かけるほど一般的なので、「実際に使われているのを見た」ことは、それが正しい証拠にはなりません。

イタリア語の名詞の性はどう働く? -o/-a/-e の語尾は何を教えてくれる?

スペイン語と同じくイタリア語では——そして日本語とはまったく異なり——ほぼすべての無生物名詞について、生物学上の性とは無関係な文法上の性をあらゆる名詞が持っています。il tavolo(テーブル)は男性名詞、la sedia(椅子)は女性名詞で、その割り当ては冠詞と、その名詞を修飾するすべての形容詞へと波及していきます。日本語には文法上の性という概念そのものがなく、名詞につく冠詞という品詞もありません(英語には性はなくても a/an/the という冠詞はあります)。そのため日本語話者にとって、名詞ごとに性が決まっていて、それが冠詞と形容詞の形にまで連鎖するという仕組みは、英語話者以上にゼロから組み立てる必要がある発想です。イタリア語がスペイン語の規則をそのまま流用できず独自の説明を必要とする点はここにあります。イタリア語の語尾体系はスペイン語のすっきりした -o/-a の二択ではなく、-o・-a・-e という三つの母音が実際に働いており、-e という語尾は本当にどちらの性にもなり得て、つづり上の手がかりが一切ないため、語尾だけで性を学ぶにはイタリア語の名詞のほうがやや予測しにくい体系になっています。

名詞の語尾から性を予測する

語尾通常の性例例外
-o男性il libro(本)、il tavolo(テーブル)、il treno(電車)la mano(手)——-o 語尾なのに女性名詞。この言語でもっともよく引き合いに出される例外の一つ
-a女性la casa(家)、la penna(ペン)、la macchina(車)il problema(問題)、il programma(プログラム)、il clima(気候)、il sistema(体系)、il poeta(詩人)——大半はギリシャ語源の -ma/-ta の単語で、-a 語尾なのに男性名詞
-e男女どちらもあり得る——名詞ごとに覚えるしかないil pane(パン、男性)、il mare(海、男性)、la notte(夜、女性)、la chiave(鍵、女性)信頼できるパターンはまったくない。この語尾は本当に単語と一緒に性を覚える必要がある
-ione女性(非常に信頼できる)la stazione(駅)、la nazione(国家)、la televisione(テレビ)il camion(トラック)は本当の -ione 語ではない。-ione そのものへの本物の例外はまれ
-tà、-tù(強勢があり、単複同形)女性(完全に信頼できる)la città(都市)、la libertà(自由)、la gioventù(若さ)特筆すべき例外なし

-e という語尾は正直に向き合う価値があります。日常語彙のかなりの部分を占めているにもかかわらず、文字そのものにも、目立ったサブパターンにも、どちらの性かを確実に予測する手がかりがありません。これはスペイン語からの本当の乖離で、スペイン語では対応する -e 語尾の名詞はもっと小さく限られた問題にとどまります。唯一の長続きする対策は、このガイドが繰り返し述べているものと同じです。il pane のように、初日から冠詞ごと -e の名詞を覚え、pane だけを覚えないことです。そうすれば性は、後から導き出そうとする事実ではなく、記憶の中で単語の形そのものの一部になります。

人を表す名詞は、おおむね生物学上の性にしたがう

人を指す名詞の多くには対応する男性形・女性形のペアがあり、そのペアの作り方はいくつかの繰り返しパターンにしたがいます。il bambino/la bambina(男の子/女の子)、il maestro/la maestra(男性教師/女性教師)、l'attore/l'attrice(男優/女優)、il dottore/la dottoressa(男性医師/女性医師)。一方でかなりの数の職業・役割名詞は形そのものが変わらず、誰について話しているかは冠詞だけで示されます。イタリア語ではこれを nomi di genere comune(共通性名詞)と呼びます。il/la nipote(甥・姪/孫。冠詞と文脈だけで決まる)、il/la giornalista(ジャーナリスト)、il/la turista(観光客)、il/la cantante(歌手)。ごく少数の名詞は性によって意味そのものが入れ替わり、これは記憶のフックとして本当に役立ちます。il capitale(資本、資金)対 la capitale(首都)、il fine(目的)対 la fine(終わり、結末)、il radio(元素のラジウム)対 la radio(ラジオという機器——これ自体は単複同形の名詞で、次の複数形のセクションで扱います)。

イタリア語の名詞の複数形はどう作る?

イタリア語の複数形は、スペイン語とは本当に異なる仕組みで動いています。単に -s や -es を付け足すのではなく、イタリア語は名詞の語末母音そのものを変化させます。そしてその母音は性の情報も担っているため、複数形の語尾は「一つより多い」ことと「どちらの性か」を同時に表さなければなりません。

基本パターン

単数の語尾複数の語尾例
-o(男性)-ilibro → libri(本)、tavolo → tavoli(テーブル)
-a(女性)-ecasa → case(家)、penna → penne(ペン)
-a(男性、ギリシャ語源)-iproblema → problemi(問題)、programma → programmi(プログラム)
-e(男性または女性)-ipane → pani(パン)、notte → notti(夜)── どちらの性も同じ -i の複数形に収束する

この最後の行は、それ単独で気づく価値があります。-e の性が予測できない単数形とは違い、-e の複数形はまったく一様です。男性であれ女性であれ、-e の名詞はすべて単純に -i になります。冠詞や形容詞にとって問題になる性のあいまいさは単数形だけの問題であって、複数形の冠詞や形容詞を一致させる段階では、両方の性の -e 名詞はすでに名詞そのものの見た目が同じになっており、性の情報を今も担っているのは一致させる側の語ということになります。

複数形でのつづりの変化:-co/-go、-ca/-ga、-cia/-gia

c と g は e や i の前で硬い音から軟らかい音に変わるため(発音のセクション参照)、-co や -go で終わる語にそのまま -i を付けると、気づかないうちに子音の音が変わってしまいます。そのためイタリア語のつづりは、h を挿入して硬い音を守るか、それとも軟らかくするかを、単語ごとに積極的に決めなければなりません。

語尾典型的な複数形例よくある例外(軟音化する)
-co(後ろから2番目の音節に強勢)-chi(硬い /k/ を保つ)fuoco → fuochi(火)、tedesco → tedeschi(ドイツ人)amico → amici(友人)、nemico → nemici(敵)、greco → greci(ギリシャ人)── 強勢パターンにもかかわらず軟音化する
-co(後ろから3番目の音節に強勢)-ci(/tʃ/ に軟音化)medico → medici(医師)、sindaco → sindaci(市長)本当に不規則な一群。carico → carichi のようによく使う単語の一部はここでも硬い音を保つ
-go-ghi(硬い /g/ を保つ、非常に信頼できる)luogo → luoghi(場所)、lago → laghi(湖)よくある例外はほとんどない
-ca/-ga(女性)-che/-ghe(常に硬い音を保つ)amica → amiche(女性の友人)、riga → righe(線)実質的に例外なし──女性形の -ca/-ga はこの中でも特に信頼できる規則の一つ

-co の行は、イタリア語の複数形の中でも群を抜いてややこしい規則です。すっきりした規則がすべてをカバーしているふりをするより、正直にそう認めておく価値があります。「強勢の位置」による経験則(後ろから2番目の音節なら -chi で硬くなりやすく、3番目なら -ci で軟らかくなりやすい)は多くの一般的な単語を正しく予測しますが、amico/amici はその強勢パターン自体に対する有名な頻出例外であり、境界線上の単語ではネイティブスピーカーの間でも判断が分かれることがあります。強勢位置の規則は保証ではなく強い最初の予想として扱い、もっとも頻度の高い単語(amico、amici;medico、medici;parco、parchi;banco、banchi)は個別に覚えましょう。

-cia と -gia で終わる名詞は、もっと論理的な独自の使い分けにしたがいます。語尾に強勢がなく、直前が子音のときは複数形で i を落とし、語尾に強勢がある、または直前が母音のときは i を残します。

  • i を落とす(-cia/-gia の前が子音で、強勢がない場合):arancia → arance(オレンジ)、faccia → facce(顔)、pioggia → piogge(雨)、provincia → province(州)。
  • i を残す(-cia/-gia の前が母音、または i に強勢がある場合):camicia → camicie(シャツ)、ciliegia → ciliegie(さくらんぼ)、farmacia → farmacie(薬局、-ì- に強勢)、bugia → bugie(うそ、-ì- に強勢)。

単複同形の名詞:複数形でもまったく変化しない

いくつかの名詞のグループは、単数形と複数形でまったく形が変わらず、数はもっぱら冠詞だけで示されます。強勢のある(アクセント記号付きの)母音で終わる名詞(la città → le città、都市/都市たち;il caffè → i caffè、コーヒー/コーヒーたち)、もともと -i や -ie で終わる名詞(la crisi → le crisi、危機/危機たち;la specie → le specie、種——ただし la moglie → le mogli(妻/妻たち)は変化する注目すべき例外です)、外国語の形をそのまま保つ借用語の大半(il bar → i bar、lo sport → gli sport、il film → i film)、そしてよく使われる短縮語の一群(la foto、fotografia の短縮形;la moto、motocicletta の短縮形;l'auto、automobile の短縮形;il cinema、cinematografo の短縮形;la bici、bicicletta の短縮形——すべて複数形でも同じ形のままです:le foto、le moto、le auto)。

不規則な複数形と、複数形で性が変わる名詞

非常によく使われる名詞のごく短いリストは、上のどのパターンにもしたがいません。l'uomo → gli uomini(男性/男性たち)、il dio → gli dei(神/神々)、il bue → i buoi(雄牛/雄牛たち)。しかし本当に際立った不規則性——このガイド全体の中でも記憶に残りやすい事実の一つ——は、期待される男性形の -i ではなく、女性形の -a の複数形に切り替わる、小さな男性 -o 名詞のグループです。これらはラテン語の中性複数形の名残で、現代イタリア語では複数形になった時点で単純に女性として扱い直されます。

単数(男性)複数(女性、-a)意味
il bracciole braccia腕
il ditole dita指
l'uovole uova卵
il ginocchiole ginocchia膝 ── i ginocchi という形もあるが、使用頻度は低い
il paiole paia一対、ペア
il labbrole labbra唇
il centinaiole centinaia百(およその数量として)
il migliaiole migliaia千(およその数量として)

これらの名詞のごく一部には、ネイティブスピーカーの間でも実際に活きている、本当に役立つコツが隠れています。二つの正しい複数形を持ち、それぞれ意味が異なる単語があるのです。一つは比喩的・組織的な意味での、期待どおりの男性形 -i、もう一つは文字どおりの、身体に関わる、あるいは集合的な意味での不規則な女性形 -a です。il muro(壁)は建物のふつうの壁なら i muri になりますが、都市を取り囲む城壁なら le mura になります。il membro(会員、メンバー)は組織の会員なら i membri になりますが、身体の手足という意味では(文語的・解剖学的に)le membra になります。これらのペアは無作為な二重形ではありません。-a の複数形は一貫して、より古い、より集合的・身体的な意味を示しており、現代イタリア語の中で今も実際に意味の仕事をしているラテン語中性名詞の小さな生きた化石なのです。

イタリア語の冠詞はどう働く? il、lo、l'、un、uno と前置詞と冠詞の結合形

イタリア語の冠詞は、日本語にはそもそも存在しない品詞であるだけに、性・数、そして文中で冠詞のすぐ後ろに来る音によって決まる音韻上の選択という、一度に三つの情報を担っています。この最後の点は、スペイン語のすっきりした el/la の二択よりも本当に複雑です。どの形の定冠詞を使うかは名詞の性だけで決まるのではなく、冠詞のすぐ後ろにどんな音が続くかにも左右されるため、同じ名詞であっても、何がその名詞を修飾しているかによって冠詞の形が変わることさえあります。

定冠詞:il、lo、l'、la、i、gli、le

男性女性
単数、子音の前il — il libro(その本)la — la casa(その家)
単数、s+子音・z・gn・ps・pn・x・y の前lo — lo studente(その学生)、lo zaino(そのリュック)、lo gnomo(その妖精)、lo psicologo(その心理学者)la(変化なし)— la stanza(その部屋)、la zia(そのおば)
単数、母音の前l' — l'amico(その男性の友人)l' — l'amica(その女性の友人)
複数、子音の前i — i libri(その本たち)le — le case(その家々)
複数、s+子音・z・gn・ps・pn・x・y、または任意の母音の前gli — gli studenti(その学生たち)、gli zaini(そのリュックたち)、gli amici(その友人たち)le(変化なし)— le amiche(その女性の友人たち)、le zie(そのおばたち)

実際に三択の働きをしているのは男性形のほう(単数の il/lo/l'、複数の i/gli)で、そのすべては冠詞のすぐ後ろに来る単語の最初の音によって決まります——必ずしも名詞そのものとは限りません。名詞の前に形容詞が置かれると、代わりにその形容詞が選択を左右するからです。lo studente ですが il bravo studente(良い学生——ここでは bravo が冠詞と名詞のあいだに入るため、冠詞は studente ではなく bravo の最初の子音に反応します)。女性形は比較的単純です。単数では母音かどうかだけで la/l' が決まり、複数では後ろに何が来ても変わらない le 一つだけです。

不定冠詞:un、uno、una、un'

男性女性
子音の前un — un libro(一冊の本)una — una casa(一軒の家)
s+子音・z・gn・ps・pn・x・y の前uno — uno studente(一人の学生)、uno zaino(一つのリュック)una(変化なし)— una zia(一人のおば)
母音の前un — un amico(一人の友人、アポストロフィなし)un' — un'amica(一人の友人、アポストロフィが必要)

これはネイティブスピーカーと学習者の双方に共通する、もっともよくあるアポストロフィの間違いなので、あえて注意を促す価値があります。un の後ろのアポストロフィは女性形専用です。un amico(男性の友人)は決してアポストロフィを取らず、un'amica(女性の友人)だけが取ります。くだけた文章で un'amico を見かけても、それが正しいことにはなりません。単によくある間違いにすぎず、英語話者が “it's” を書くべきところで “its” と書いてしまうのと、ちょうど鏡写しの関係にあるイタリア語の間違いです。

部分冠詞:「いくらか」を表す di + 冠詞

英語が “some” を使う、あるいは単にその語を省略する場面で、イタリア語は非常によく di と定冠詞を融合させた形——下の「前置詞と冠詞の結合形」の表と同じ融合形——を部分冠詞として使います。Vorrei del pane(パンが欲しいです)、Ho comprato dei libri(本を何冊か買った)、C'è della frutta in cucina(台所に果物がある)。日本語では「いくらかの」「何冊かの」に当たる語をわざわざ付けずに裸の名詞で済ませることが多いですが、イタリア語の部分冠詞もスペイン語と同じく、特に否定文やリストの中では意味をほとんど変えずに省略できることが多く、その感覚は日本語の裸の名詞に近いものがあります。Non ho pane(パンを持っていない)は、部分冠詞を付けた肯定形と同じくらい自然です。

前置詞と冠詞の結合形(preposizioni articolate)

a、di、da、in、su という五つのよく使う前置詞は、後ろに定冠詞が続くと必ず一語に結合しなければならず、スペイン語の二つだけの必須の縮約形(al、del)とは違い、イタリア語には前置詞一つにつき丸ごと一組、結合形の一覧表があります。

前置詞+ il+ lo+ l'+ la+ i+ gli+ le
a(〜へ/〜で)alalloall'allaaiaglialle
di(〜の/〜から)deldellodell'delladeideglidelle
da(〜から/〜によって)daldallodall'dalladaidaglidalle
in(〜の中に)nelnellonell'nellaneineglinelle
su(〜の上に/〜について)sulsullosull'sullasuisuglisulle

実際の例:Vado al mercato(市場に行く)、Il colore del cielo(空の色)、Vengo dal lavoro(仕事から帰るところ)、Il gatto è nel giardino(猫は庭にいる)、Il libro è sul tavolo(本はテーブルの上にある)。六つ目の前置詞 con(〜と一緒に)は任意でしか結合せず、今も使われてはいるものの徐々に減りつつある二つの形に限られます。con + il → col、con + i → coi(Vengo coi miei amici、友人たちと一緒に来ます)。現代の用法では con il、con i と二語に分けて書くほうが好まれる傾向が強まっているため、col/coi は必須ではなく、許容される、よく見かける形として扱ってください。per、tra、fra は冠詞とまったく結合しません。per il libro であって、現在の標準的な用法で pel libro となることはありません。

イタリア語の形容詞はどう一致し、文中のどこに置く?

イタリア語の形容詞は、スペイン語の形容詞と同じ二つの問いを投げかけます。形容詞自体の形は名詞に合わせてどう変わるのか、そして名詞に対してどの位置に置かれるのか、という問いです。しかしイタリア語には、スペイン語には同じ形では存在しないひねりが一つ加わります。bello と buono という非常によく使う二つの形容詞は、名詞の前に置かれると、たった今読んだ冠詞の体系をそっくりまねて形を変え、ふつうの形容詞というより、いわば第二の冠詞のようにふるまいます。

二変化と四変化の形容詞

形容詞のタイプ男性単数女性単数男性複数女性複数
四変化、-o で終わるaltoaltaaltialte
二変化、-e で終わるgrandegrandegrandigrandi
四変化、国籍を表すitalianoitalianaitalianiitaliane
二変化、-e で終わる国籍を表すfrancesefrancesefrancesifrancesi

子音で終わる形容詞がそれ自体で独立した二変化のカテゴリーになるスペイン語とは違い、イタリア語の二変化の形容詞は単純に -e で終わるものです。これは名詞では予測できない性を覚えさせられた、あの語尾と同じです。形容詞に関しては -e は比較的単純で、性はいっさい表さず、数だけを表します(単数 -e、複数 -i)。そのため un uomo intelligente と una donna intelligente はまったく同じ形容詞の形を使い、複数になればどちらの性でも常に -i だけが現れます。

位置:既定では名詞の後ろ、意味のある小さなグループは名詞の前

スペイン語と同じく、描写的な形容詞のふつうの位置は名詞の後ろです。英語のように名詞の前に置く語順を既定にしてしまうことは、書かれたイタリア語では訛りがもっとも分かりやすく出るポイントの一つです。una casa grande(大きな家)、un libro interessante(面白い本)、una macchina rossa(赤い車)。日本語もまた「大きな家」のように形容詞(連体修飾語)を名詞の前に置く言語なので、この語順の逆転は英語話者だけでなく日本語話者にとっても意識して直す必要がある癖です。bello、buono、brutto、grande、piccolo、giovane、vecchio、nuovo、vero、stesso、altro、primo や序数詞を含む、頻度は低いもののよく使われる形容詞の一群は、スペイン語の同種の少数リストが前置によって帯びる「強調」のニュアンスなしに、日常的な無標の選択肢として名詞の前に心地よく収まります。

位置によって本当に意味が変わる場合、その根底にある論理はスペイン語と同じです。名詞の後ろなら客観的・文字どおりの意味、前なら主観的・比喩的な意味になりますが、実際に関わる単語はイタリア語独自のものです。

形容詞名詞の後ろ(文字どおり・客観的)名詞の前(比喩的・主観的)
vecchioun amico vecchio ── 年老いた友人un vecchio amico ── 年齢に関係なく、長年の友人
poveroun uomo povero ── お金のない男性un pover'uomo ── 気の毒な、不運な男性(同情であって、金銭の話ではない)
caroun libro caro ── 高価な本un caro amico ── 親愛なる友人
grandeun uomo grande ── 体格の大きい/背の高い男性un grande uomo ── 偉大な人物(人格や功績の大きさ)
sempliceuna domanda semplice ── 答えやすい質問una semplice domanda ── ただの質問、それ以上でもそれ以下でもない
nuovouna macchina nuova ── できたばかりの新品の車una nuova macchina ──(中古かもしれないが)自分にとって新しい、別の車

bello と buono:名詞の前で冠詞のようにふるまう形容詞

bello は名詞の直前に置かれると、ふつうの四変化パターン(bello/bella/belli/belle)を使いません。代わりに定冠詞とまったく同じ形を変える論理を借用し、後ろに続く単語の最初の音にしたがって形を変えます。これはスペイン語には本当の意味での対応物がない、イタリア語独自の際立った特徴です。スペイン語の形容詞は冠詞自身の音韻規則をここまで忠実にまねることは決してありません。

文脈(冠詞と対応)bello の形例
男性単数、子音の前(il と同じ)belun bel libro(美しい本)
男性単数、s+子音/z の前(lo と同じ)belloun bello specchio(美しい鏡)
男性単数、母音の前(l' と同じ)bell'un bell'amico(すばらしい友人)
女性単数、子音の前(la と同じ)bellauna bella casa(美しい家)
女性単数、母音の前(l' と同じ)bell'una bell'idea(すばらしい考え)
男性複数、子音の前(i と同じ)beibei libri(美しい本たち)
男性複数、母音/s+子音の前(gli と同じ)beglibegli amici(すばらしい友人たち)
女性複数(常に le と同じ)bellebelle case(美しい家々)

buono も同じことを、もっと小さな規模で行います。不定冠詞の un/uno/una/un' というパターンを単数形だけでまねるのです。複数形の buoni/buone は冠詞のような交替がまったくない、完全に規則的な形です。un buon libro(良い本、un libro と同じ扱い)、un buono studente(良い学生、uno studente と同じ扱い)、una buona idea(良い考え、una idea と同じ扱い——現代の用法では冠詞とは違い、母音の前でも buona は母音脱落しないままです)、複数形では buoni libri、buone idee。この二語はどちらも名詞の直前に置かれたときだけ形を変え、名詞の後ろに移動すると、ふつうの四変化の形容詞の形に戻ります。un libro bello、uno studente buono——文法的には正しいものの、日常会話では名詞の前に置く形よりも目立って少なくなります。

比較級と最上級

形用法例
più ... di〜より〜(別の二つのもの・人を比べる)Maria è più alta di Paolo.(マリアはパオロより背が高い。)
più ... che〜より〜(同じ主語について二つの性質・行為を比べる)È più intelligente che simpatico.(彼は感じがいいというより頭がいい。)
meno ... di/che〜ほど〜でない(più と同じ di/che の使い分け)Questo libro è meno interessante dell'altro.(この本はもう一方ほど面白くない。)
così ... come/tanto ... quanto〜と同じくらい〜È così alto come suo padre. / È tanto alto quanto suo padre.(彼は父親と同じくらい背が高い。)

比較における di と che の選択は、自由な言い換えではなく、意味上の区別に基づきます。

di と che の使い分けは自由な言い換えではなく、本当の区別を反映しています。同じ性質について別の二人・二つのものを比べるときは di を使い(Marco è più alto di Luca)、比較が一つの主語の中に収まり、二つの性質・二つの動詞・二つの数量を互いに比べるときは che に切り替えます(Ho più pazienza che tempo、私には時間より忍耐がある)。

絶対最上級——明示的な比較を伴わない「きわめて/とても」——は、もっとも一般的には形容詞の語幹に -issimo/-issima/-issimi/-issime を直接付けて作ります。これは本当に生産的な接尾辞で、たいていの描写的な形容詞にその場で当てはめることができます。alto → altissimo(きわめて背が高い)、bello → bellissimo(きわめて美しい)、facile → facilissimo(きわめて簡単)。日常会話では、同等の molto+形容詞の構文よりも自然で頻度が高いことがよくあります。Sono stanchissimo(もうくたくただ)は、まずまず程度の Sono molto stanco より強い響きになります。

形容詞不規則な比較級不規則な相対最上級不規則な絶対最上級
buono(良い)migliore(より良い)il migliore(最良の)ottimo(きわめて良い)
cattivo(悪い)peggiore(より悪い)il peggiore(最悪の)pessimo(きわめて悪い)
grande(大きい/偉大な)maggiore(より大きい/年上の)il maggiore(最大の/最年長の)massimo(最大限の)
piccolo(小さい)minore(より小さい/年下の)il minore(最小の/最年少の)minimo(最小限の)

上の形容詞と混同しやすいからこそ、対になる二つの副詞も一緒に覚える価値があります。bene → meglio(良く→より良く、動詞を修飾する副詞)と male → peggio(悪く→より悪く、同様)です。英語の “better” がこの両方の仕事を兼ねているため、この区別は本当に曖昧になりがちです。Questo vino è migliore(このワインのほうがいい——migliore は名詞「ワイン」を修飾する形容詞)に対して Canta meglio di me(彼女は私より歌がうまい——meglio は動詞「歌う」を修飾する副詞)。文が実際には副詞 meglio を必要としている場面で migliore に手を伸ばしてしまう、あるいはその逆は、中級レベルになってもよくある根強い間違いです。まさに英語の元になる単語がこの区別をまったく強制しないからです。

イタリア語の主語代名詞はどう働き、なぜふつう省略される?

イタリア語はスペイン語と同じく、主語を省略できる(null-subject)言語です。動詞の語尾がすでに人称と数を示しているため、別立ての主語代名詞はほとんどの場合文法的に冗長であり、日常の話し言葉でも書き言葉でも省略されるのがふつうです。ここは日本語話者にとって興味深い一致点であり、同時に本質的な違いでもあります。日本語もまた主語をひんぱんに省略しますが、その理由はイタリア語とは正反対です。日本語の動詞は人称や数によっていっさい語尾変化せず(「行く」は私が行くのでも、あなたが行くのでも、彼らが行くのでも同じ形です)、主語は動詞の形にではなく文脈や会話の流れから補われます。イタリア語では逆に、動詞の語尾そのものが「誰が」を明示するからこそ、主語代名詞は省いても情報が失われないのです。結果として主語が表に出ないという点は似ていますが、その裏にある仕組みはまったく別物だと知っておくと、混乱せずに済みます。

人称単数複数
一人称io(私)noi(私たち)
二人称・くだけた形tu(あなた)voi(あなたたち)
二人称・フォーマルな形Lei(あなた、フォーマル——文法上は三人称)Loro(あなたたち、フォーマル——今ではほぼ廃用。呼びかけと語域のセクション参照)
三人称lui(彼)、lei(彼女)loro(彼ら、彼女ら)

Parlo italiano(私はイタリア語を話します)に io は要りません。-o という語尾がすでに「私」を語っているからです。主語代名詞が表に出てくるのは主に強調・対比・あいまいさの解消のためで、これはスペイン語とまったく同じです。もっとも重要になるのは三人称で、lui/lei/Lei が同じ動詞の形を共有することがあるためです。Lei parla, ma lui non parla(彼女は話すが、彼は話さない)は、二人の異なる人物を対比するためにあえて両方の代名詞を述べています。対比がなければ Parla だけでまったく自然です。大文字化の慣習にも注意してください。フォーマルな「あなた」を意味する Lei は、「彼女」を意味する lei と区別するために、書くときは慣習的に大文字で始めます——この区別はこのガイドの後半、呼びかけと語域のセクションで詳しく扱います。

早い段階で触れておく価値のある細かい点があります。標準イタリア語には、英語の “it” に相当する日常的な中性の三人称代名詞がありません。無生物の名詞は、代名詞が本当に必要なときは文法上の性にしたがって lui か lei で指しますが、主語がこれほど頻繁に省略される以上、その必要が生じることはめったにありません。Dov'è il libro? È sul tavolo(本はどこ? テーブルの上にあるよ——代名詞はいっさい述べられておらず、動詞の語尾と文脈だけで伝わっています)。日本語で「それ」をいちいち言わずに済ませる感覚に近いものがあります。

イタリア語の直接・間接・結合目的語代名詞はどう働く?

これはイタリア語の中でも特に密度の高い小さな体系の一つで、その理由はスペイン語で密度が高いのとまったく同じです。いくつもの代名詞のセットが互いに似通い、ときには同一の形になりながら、英語には本当の意味での対応物がない厳密な規則にしたがって組み合わさります。この体系は断片ごとに学ぶより、一つの表全体として学んだほうが報われます。断片同士が本当にかみ合っているからです。

直接目的語代名詞

人称単数複数
一人称mi(私を)ci(私たちを)
二人称・くだけた形ti(あなたを)vi(あなたたちを)
二人称・フォーマルな形La(あなたを、フォーマル)Li/Le(あなたたちを、フォーマル——実際にはまれで古風)
三人称・男性lo(彼を/それを)li(彼らを、男性)
三人称・女性la(彼女を/それを)le(彼女らを、女性)

Vedo il libro → Lo vedo(本が見える→それが見える)。Compro le mele → Le compro(りんごを買う→それらを買う)。lo と la はどちらも、母音の前や母音で始まる avere の形の前では l' に母音脱落します。Lo amo → L'amo(彼を/それを愛している)、La ho vista → L'ho vista(彼女を見た)——ここでの母音脱落はよくあることで自然であり、発音のセクションで見た母音の衝突と同じ論理にしたがっています。

間接目的語代名詞

人称単数複数
一人称mi(私に)ci(私たちに)
二人称・くだけた形ti(あなたに)vi(あなたたちに)
二人称・フォーマルな形Le(あなたに、フォーマル)Loro/gli(あなたたちに、フォーマル——まれ)
三人称・男性gli(彼に)gli(彼らに——標準的な口語での用法)
三人称・女性le(彼女に)gli(彼女らに——男性形と同じ合流)

歴史的に「正しい」とされる三人称複数の間接目的語は loro で、動詞の前ではなく後ろに置かれます(Ho dato il libro loro、私は彼らに本をあげた)。しかしこの形は今ではフォーマル、あるいは文語的なものになっており、日常の話し言葉・書き言葉のイタリア語では「彼に」だけでなく「彼らに」にも動詞の前に置く gli を圧倒的に多く使い、男性単数形をそのまま両方の性の複数にまで広げています。Gli ho dato il libro は「私は彼に本をあげた」もカバーしますし、ふつうの用法では「私は彼らに本をあげた」も同じようにカバーします。文法書は今も規範として loro を教えていますが、gli をすべての三人称間接目的語の日常的な既定形として扱うことは、この言語が実際に話され書かれている実態にただ即しているだけです。

強勢形(トニック)代名詞

前置詞の後ろでは、イタリア語は一人称・二人称単数を除いて主語代名詞をそのまま映す、別の代名詞セットに切り替わります。

人称形例
一人称単数me(io ではない)Questo è per me.(これは私のためのものです。)
二人称単数・くだけた形te(tu ではない)Penso a te.(あなたのことを考えています。)
三人称単数lui、lei、Lei、sé(再帰「彼自身/彼女自身/自分自身」)Parla sempre di sé.(彼はいつも自分自身のことを話す。)
複数noi、voi、loro、séIl regalo è per noi.(贈り物は私たちのためのものです。)

結合形:間接目的語と直接目的語が出会うとき

間接目的語代名詞と直接目的語代名詞が同じ節の中で重なるとき、間接目的語のほうが先に来て、語末の -i を -e に変えます。mi→me、ti→te、ci→ce、vi→ve、si→se——これは純粋に、二つの代名詞を続けて発音しやすくするためです。三人称の間接目的語形 gli と le はどちらも glie- という一つの融合した接頭部分にまとまり、後ろに続く代名詞と物理的に一語に融合します。

間接+ lo+ la+ li+ le+ ne
mime lome lame lime leme ne
tite lote late lite lete ne
gli/le/Leglieloglielaglieliglielegliene
cice loce lace lice lece ne
vive love lave live leve ne

Me lo dai?(それを私にくれる?)Te la mando domani.(それを明日あなたに送ります。)Glielo dico subito.(それをすぐに彼に/彼女に/彼らに/あなた(フォーマル)に伝えます——glielo は一語でありながら、それ以上の文脈がなければ「彼に」「彼女に」「フォーマルなあなたに」のあいだで本当にあいまいだという点に注意してください。スペイン語の se lo が似た理由で抱えるあいまいさとまったく同じです。)この一語への融合という挙動は、二語のまま残るスペイン語の se lo よりも踏み込んでいます。イタリア語の glielo/gliela/glieli/gliele/gliene は常に一つのまとまりとして書かれ、読まれます。

ci と ne はどう働く? イタリア語で一番手ごわい小さな単語

このガイドの中で二度読む価値がある箇所を一つ挙げるなら、ここです。ci と ne は短く、きわめて頻度が高く、それぞれが三つも四つも無関係な働きを、たまたま同じつづりのもとで静かに担っています。つまり、ふつうの単語の意味を覚えるように「ci は何を意味するか」を覚えることはできません。この単語が果たしうるいくつかの働きを覚え、一文ごとにどれが働いているかを見極める必要があります。ネイティブスピーカーはこれを瞬時に、無意識のうちに行います。学習者はふつう、意識して立ち止まらずに済むようになるまで、長く触れ続ける必要があります。

ci:一つの小さな単語が担う四つの働き

働き置き換えるもの/意味例
場所を表す「そこに」「ここに」──すでに述べた場所を置き換えるVai a Roma? Sì, ci vado domani.(ローマに行くの? うん、明日そこへ行くよ。)
特定の動詞で「a+考え」を置き換えるpensarci、crederci、riuscirci、tenerci──「そのことについて」「その中に」「その点で」Non ci penso mai.(そのことは考えたことがない。)Non ci credo.(それを信じない。)
意味を持たない虚辞として、esserci の中に「〜がある」──c'è と ci sono は、実際には分析されない固定表現として扱われるC'è un problema.(問題がある。)Ci sono due gatti.(猫が二匹いる。)
一人称複数の目的語・再帰代名詞「私たちを/に」「お互いに」──場所を表す ci とつづりは同じだが働きは無関係Ci vediamo domani.(明日会いましょう。/また明日。)

pensarci の仲間には立ち止まる価値があります。英語話者にとって直感に反するのと同じくらい、日本語話者にとっても直感的ではないからです。ある一群のよく使う動詞は ci と組んで、日本語なら「〜について」「〜の中で」のように助詞で表す抽象的な対象を置き換え、ci が付くことで動詞の意味そのものが変わります。pensare(考える)は pensarci(特定の事柄について考える、対処する)になります──Ci penso io(それは私が引き受けます、文字どおりには「それについて私が考える、私が」)。credere(信じる)は crederci(特定の主張を信じる)になります──Non ci credo(それを信じない)。volerci(時間や労力が「かかる」ことを表す非人称用法)──Ci vuole pazienza(忍耐が要る)、Ci vogliono due ore(二時間かかる)。

ne:部分を表す用法、「そのことについて」、そして「そこから」

働き置き換えるもの/意味例
部分を表す(「それの」「それらの」「いくらか」)数量や一部について話すときに「di+名詞」を置き換えるVuoi del vino? Sì, ne voglio un po'.(ワインはいる? うん、少し欲しい。)
「di+考え/話題」を置き換える「そのことについて」「それについて」──すでに導入された話題Ne parliamo domani.(それについては明日話そう。)
「そこから」すでに述べた場所を表す「da+場所」を置き換えるSei stato in banca? Sì, ne vengo ora.(銀行に行った? うん、今そこから来たところ。)
数を表す語句とともに使う数量標識数量を表す語が名詞なしで単独で立つとき、省くことができないQuanti fratelli hai? Ne ho due.(きょうだいは何人いる? 二人いる。)

この数量を表す用法は、代名詞の選択の多くとは違って任意ではありません。Ne ho due から ne を落として単に Ho due と言うことは、標準イタリア語では非文法的であり、これに対応する英語の制約は存在しません。英語の “I have two” はそれ以上何も付け加える必要がないからです。裸の数詞や数量を表す語が、それが数えている名詞の代わりに ne を必要とするというこの一点は、学習者のイタリア語にもっとも根強く残る抜け落ちの一つです。何も言わずに済ませたい英語の本能が、イタリア語では何かを言うことを求められる場面だからです。

ne はまた、ふつうの直接目的語代名詞が任意にしか引き起こさない結果を、近過去において本当に義務的な文法上の結果として引き起こします。ne が数えられた数量を表しているとき、過去分詞は、その名詞がまだ物理的に目的語として存在しているかのように、ne が置き換えている名詞と性数において一致しなければなりません。Quante mele hai comprato? Ne ho comprate tre.(りんごを何個買ったの? 三個買った──comprate は女性複数形で、明示されていない mele に一致しています。)この一致規則は、lo/la/li/le についての並行した規則とあわせて、下の近過去のセクションで改めて扱います。

ce ne──ここでも母音が変わる理由

ci と ne は絶えず組み合わさり、上で見た間接目的語代名詞とまったく同じく、ci は ne の前で ce に変わります。理由も同じく、発音のしやすさのためです。Ci sono tre mele → Ce ne sono tre(りんごが三個ある→それが三個ある)。慣用的な動詞 andarsene(立ち去る、去る──文字どおりには「自分自身をそこから連れて行く」に近い)は、再帰代名詞と ne を動詞そのものに融合させたもので、逐一組み立て直すより固定表現として覚える価値があります。Me ne vado(もう行きます)、Se ne è andato(彼は立ち去った)、Ce ne andiamo(私たちはもう行きます)──このセクションでちょうど紹介したばかりの部品だけで組み立てられた、一つの慣用動詞です。

ここには、触れる量の代わりになる近道はありません。ci と ne を通り抜ける正直な道筋は、このガイドが本当に難しい部分について繰り返し名指ししてきたのと同じものです。まず上の分類を意識して学び、それから実際の文の中で何百回も出会い、どの働きが活きているかを意識的に選り分けるのをやめて、ネイティブスピーカーのようにただ感じ取れるようになるまで続けることです。

不定詞・ジェルンディオ・命令形でイタリア語の目的語代名詞はどこに置く?

代名詞の位置は動詞の形だけで決まり──スペイン語と同じく──これは「一つの規則」というより、互いによく似た四つの関連する規則です。イタリア語にはスペイン語の代名詞配置には存在しない、本物のひねりが一つ加わります。フォーマルな Lei の命令形は、肯定形であっても代名詞を前に置いたままにし、それ以外のすべての命令形に当てはまるパターンを破ります。

動詞の形代名詞の位置例
活用した動詞(どの時制・法でも)動詞の前に、独立した一語としてLo vedo.(それが見える。)Non lo vedo.(それが見えない。)
不定詞末尾の -e を落としてから、末尾に付けるvedere → vederlo(それを見ること);dare → dargli(彼に与えること)
法助動詞(dovere、potere、volere、sapere)が支配する不定詞不定詞の末尾に付けるか、法助動詞の前に置くか──どちらも正しいLo posso vedere. / Posso vederlo.(それが見られます。)
ジェルンディオ末尾に付けるか、支配する stare の前に置くかSto vedendolo. / Lo sto vedendo.(それを見ているところです。)
肯定命令:tu、noi、voi常に末尾に付けるGuardalo!(それを見て!)Diamoglielo.(それを彼にあげましょう。)
肯定命令:Lei(フォーマル)常に動詞の前──命令形に付ける原則の唯一の例外Lo guardi!(それをご覧ください!──フォーマル)Si accomodi.(どうぞおかけください──フォーマル。)
否定命令:tunon+不定詞。代名詞は不定詞に付けても non の前に置いてもよい──どちらも正しいNon lo guardare. / Non guardarlo.(それを見ないで。)
否定命令:Lei、noi、voi常に動詞の前Non lo guardi.(それをご覧にならないでください──フォーマル。)Non lo guardiamo.(それを見るのはやめましょう。)

フォーマルな Lei の行は立ち止まる価値があります。tu/noi/voi のパターンを当てはめすぎて、多くの学習者が間違える行だからです。Mi scusi(失礼します、フォーマル)と Si accomodi(どうぞおかけください、フォーマル)はどちらも代名詞を前に置いたままにしますが、これらは肯定命令であり、表の中の他のすべての肯定命令は代名詞を末尾に付けています。理由はこの形そのものの出どころにさかのぼります。Lei の命令形は接続法現在(このガイドの後半で扱います)からそのまま借用されており、接続法の形は本物の命令形のように代名詞を末尾に付けることが決してありません。つまりこの配置規則は、命令としての働きではなく、形の由来を映しているのです。

否定の tu の行にも、それ自体の注意書きが必要です。スペイン語の「否定命令は常に代名詞を前に置く」という一様な規則とは違う働き方をするからです。イタリア語の否定 tu 命令は文字どおり non+不定詞であり、不定詞はどちらの配置も許すため、non lo guardare と non guardarlo は等しく標準的であり、スペイン語の no lo mires のような強制的な前置きはありません。ここでも二重子音が姿を見せます。代名詞が上の五つの短縮された tu 命令形(va'、da'、fa'、di'、sta'──下の命令法のセクションで詳しく扱います)のどれかに付くとき、代名詞の最初の子音が重なります──dammi であって dami ではありません。これは習慣で見落としやすいつづりの細部であり、意識して練習する価値があります。

essere と stare の違いは? イタリア語がスペイン語と分かれる点

すでにスペイン語を知っているなら、この節はとりわけ注意深く読む価値があります。essere/estar と ser/estar の表面的な類似は、本当に人を誤らせるからです。スペイン語の estar は一時的な状態と所在の両方をカバーするまでに広がってきました。イタリア語の stare は所在という仕事を一度も引き受けたことがなく、それは essere の側にとどまり続けています。そのためイタリア語における stare の守備範囲は、スペイン語のいとこよりも本当に狭いのです。

essere と stare の直説法現在

人称esserestare
iosonosto
tuseistai
lui/lei/Leièsta
noisiamostiamo
voisietestate
lorosonostanno

essere がカバーする範囲

用法例
アイデンティティ/職業Sono medico.(私は医師です。)
国籍/出身È di Roma.(彼女はローマ出身です。)Sono italiano.(私はイタリア人です。)
本質的な性質È alto.(彼は背が高い。)È intelligente.(彼女は賢い。)
材質・構成Il tavolo è di legno.(テーブルは木でできている。)
時刻と日付Sono le tre.(3時です。)È lunedì.(月曜日です。)
所在──人でも物でも、一時的でも恒常的でもIl libro è sul tavolo.(本はテーブルの上にある。)Sono a casa.(私は家にいます。)
存在(ci とともに)C'è un problema.(問題がある。)

強調した所在の行こそ、この節の要点そのものです。スペイン語話者が何かの所在を言うときに estar に手を伸ばす場面(El libro está en la mesa)で、標準イタリア語は essere に手を伸ばします。Il libro è sul tavolo であって、注意深い標準的な用法で sta sul tavolo となることはありません。この一点の違いは、両方の言語を学ぶ学習者のあいだで「スペイン語を先に学んだ」ことがもっとも確実にばれるしるしの一つであり、二つの動詞が単純に対応し合うものだという思い込みをあえて上書きする価値があります。

stare がカバーする範囲

用法例
身体的・感情的な状態、特に体調Sto bene.(元気です。)Come stai?(元気?)
進行形の構文(stare+ジェルンディオ)Sto mangiando.(今まさに食べているところです。)
stare per+不定詞──「まさに〜しようとしている」Sto per uscire.(今から出かけるところです。)
ふるまい・注意を表す慣用句Sta' attento!(気をつけて!)Sta' zitto!(静かにして!)
どこかに留まる(「〜である」より「〜にいる、とどまる」に近い)Stasera sto a casa.(今晩は家にいます/家で過ごします。)

最後の行には、地域差についての正直な注記が必要です。くだけた話し言葉では、特にトスカーナ、ローマ、中南部イタリアの多くで、stare はスペイン語の estar と同じようにふつうの所在にまで意味を広げます──Sto a casa がくだけた場面で単に「家にいる」を意味し、「家にとどまっている」という特定の意味に限られなくなるのは、地域の話し言葉の影響です。標準的な書き言葉と注意深い話し言葉では essere と stare の区別が保たれており、このガイドが既定として教えるのはその版ですが、このゆるやかなくだけた用法を知っておくと、聞き間違えたのだと思い込まずにカジュアルな会話を理解する助けになります。

組む動詞によって意味が変わる形容詞

スペイン語と同じく、一握りの形容詞は essere と stare のどちらと組むかによって意味が変わり、その根底にある論理はスペイン語の ser/estar のパターンを映していますが、「一時的な状態」の仕事を担う動詞はイタリア語ではより狭い範囲に限られます。essere は一般に「これは根本的に何であるか」に答え、stare はその持ち場である状態・体調の範囲で「これは今どうであるか」に答えます。

  • essere zitto(性格として物静かな、無口な人である)対 stare zitto(今、静かにしている──指示または一時的な状態)。
  • essere fermo(人柄として、動じない、しっかりした人である)対 stare fermo(今、身体的にじっとしている──子どもや患者へのごくふつうの指示)。
  • essere bene/male(状況や物事が抽象的によい/悪い──È bene studiare、勉強するのはよいことだ)対 stare bene/male(気分がよい/悪い、または似合う──Questo vestito ti sta bene、この服はあなたに似合う)。

イタリア語の動詞活用はどう働く? 三つの活用と -isc- 動詞

イタリア語の動詞は、不定詞の語尾によって三つの活用グループに分かれます。これはスペイン語と同じ最上位の枠組みですが、三番目のグループ -ire は、スペイン語の -ir 動詞には対応物がない、二つの本当に異なる現在形のふるまいに分かれます。これは試行錯誤で発見するより、はっきり学んでおく価値があります。

三つの活用グループと、-ire の中の -isc- の分岐

人称-are:parlare(話す)-ere:credere(信じる)-ire:dormire(眠る)-ire(-isc- 型):finire(終える)
ioparlocredodormofinisco
tuparlicredidormifinisci
lui/lei/Leiparlacrededormefinisce
noiparliamocrediamodormiamofiniamo
voiparlatecredetedormitefinite
loroparlanocredonodormonofiniscono

「-ire」の下にある二つの列はどちらも完全に規則的な動詞です。finire は不規則動詞ではなく、単に大きな下位パターン(伝統的に -isc- 型、あるいは inコアティーヴォ型と呼ばれます)に属しており、noi と voi を除くすべての形で語幹と語尾のあいだに -isc- を挿入します。これは見た目こそスペイン語の語幹変化(「ブーツ型」)動詞の形に似ていますが、根底にある仕組みは別物です。-ire の不定詞だけからどちらのパターンにしたがう動詞かを予測する方法はないため、名詞の性のときとまったく同じく、実際的な対策は、新しい -ire 動詞を覚えるたびに、どちらの型かを頭の片隅に置いておくことです。

-isc- 型は、-ire 動詞全体の中では実はより多数派で、日常語彙の長いリストをカバーします。capire(理解する)、preferire(好む)、pulire(掃除する)、spedire(送る)、costruire(建てる)、suggerire(提案する)、そして finire 自身です。dormire のように活用する非 -isc- 型は、数は少ないもののきわめて高頻度の一群をカバーします。aprire(開ける)、partire(出発する)、sentire(聞く/感じる)、seguire(従う)、servire(役に立つ)。

中心となる不規則動詞、現在形をひととおり

きわめてよく使われる動詞の短いリストは、上の家族的なパターンに逆らうかたちで不規則であり、一つひとつ個別に覚えるしかありません。頻度が高いため、学習を始めて最初の数週間のうちにすべてに出会うことになります。

人称essereavereandarefare
iosonohovadofaccio
tuseihaivaifai
lui/lei/Leièhavafa
noisiamoabbiamoandiamofacciamo
voisieteaveteandatefate
lorosonohannovannofanno
人称darestarevenireuscire
iodostovengoesco
tudaistaivieniesci
lui/lei/Leidàstavieneesce
noidiamostiamoveniamousciamo
voidatestateveniteuscite
lorodannostannovengonoescono
人称direpoterevoleredoveresapere
iodicopossovogliodevoso
tudicipuoivuoidevisai
lui/lei/Leidicepuòvuoledevesa
noidiciamopossiamovogliamodobbiamosappiamo
voiditepotetevoletedovetesapete
lorodiconopossonovoglionodevonosanno

dovere、potere、volere はイタリア語の中心的な法助動詞──「〜しなければならない」「〜できる」「〜したい」──で、それぞれ後ろに不定詞を直接伴い、上ですでに扱った目的語代名詞の配置の柔軟性がそのまま当てはまります。Devo studiare(勉強しなければならない)、Posso aiutarti/Ti posso aiutare(あなたを手伝える)、Voglio partire(出発したい)。dire(言う)と fare(する/作る)はどちらも、語幹に -c- を含むラテン語の動詞に由来し、その -c- は活用全体に顔を出します(dico、facciamo、dicevo……)。これに気づいてしまえば、他の時制に見られる一見ばらばらな不規則形の多くが、孤立した例外というより家族のつながりのように見えてきます。

イタリア語の直説法現在を詳しく:用法と進行形

イタリア語の単純な現在形は、英語の「単純現在」よりも広い意味の範囲をカバーし、英語なら二つか三つの別々の構文が担う仕事をこなします。この幅を知っておくと、別の時制を持ち出す必要のない文でわざわざ複雑にせず、自信を持って現在形に手を伸ばせるようになります。

  • 習慣的な事実: Parlo italiano.(私はイタリア語を話します。)
  • 今まさに起きている動作(くだけた話し言葉では、下の専用の進行形と並んで):Cosa fai? は「(職業として)何をしていますか」と、文脈次第で「(今)何をしているところですか」の両方を意味しえます。
  • 近い未来、特に時を表す語句とともに: Domani parto per Roma.(明日ローマへ発ちます──現在形が未来の仕事をしており、専用の未来時制が存在するにもかかわらず、日常の話し言葉ではきわめてよく使われます。)

進行形:stare+ジェルンディオ

ちょうど今この瞬間に本当に進行中の動作には、イタリア語は現在形に活用した stare にジェルンディオ(-ando/-endo の形)を組み合わせます。これはスペイン語の estar+gerundio にもっとも近い構文であり、essere/stare の守備範囲が ser/estar の守備範囲ときちんと重なる数少ない場面の一つです。Sto parlando.(今まさに話しているところです。)Sta mangiando.(彼は今食べています。)Stiamo studiando.(私たちは今勉強しています。)

活用グループジェルンディオの語尾例
-are 動詞-andoparlare → parlando(話しながら)
-ere 動詞-endocredere → credendo(信じながら)
-ire 動詞(両方の型とも──ジェルンディオに -isc- の分岐はない)-endodormire → dormendo(眠りながら);finire → finendo(終えながら)

進行形にも名詞的な用法(“Eating is fun”)にも使われる英語の “-ing” とは違い、イタリア語のジェルンディオは基本的に進行形と、いくつかの副詞的用法(「〜することによって」「〜しながら」)に限られます。英語が動詞を名詞のように使う場面では、イタリア語はジェルンディオではなく不定詞を使います。Mangiare fa bene(食べることは体によい)であり、英語が主語の位置に気軽にジェルンディオを置くようなことはありません。

近過去:essere と avere はどう使い分ける? 過去分詞の一致はどう働く?

近過去はイタリア語の日常会話における過去時制で──話し言葉のイタリア語で絶えず使う時制であり、形の上では英語の “I have spoken” にほぼ並行しますが、英語の単純過去「I spoke」を訳すことも頻繁にあります。本当に難しい一点、そしてイタリア語文法全体でもっともよく引き合いに出される難所の一つは、二つの異なる助動詞のどちらかを必要とすることで、間違った方を選ぶことは文体の好みの問題ではなく、本物の、はっきり気づかれる誤りです。

組み立て方:助動詞(現在形)+過去分詞

活用グループ過去分詞の作り方例
-are 動詞語幹+-atoparlare → parlato(話した)
-ere 動詞語幹+-utocredere → creduto(信じた)
-ire 動詞語幹+-itodormire → dormito(眠った);finire → finito(終えた)

avere か essere かを選ぶ

avere が既定の助動詞で、他動詞(直接目的語を取るすべての動詞)と、全体として見ればその他大半の動詞を支配します。Ho mangiato la pizza(ピザを食べた)、Ha letto il libro(彼女はその本を読んだ)。essere はより小さな、特定のグループ──移動・状態変化・存在を表す動詞、それにすべての再帰動詞・相互動詞──を例外なく支配します。

分類よく使う動詞
場所への/からの移動andare(行く)、venire(来る)、arrivare(着く)、partire(出発する)、entrare(入る)、uscire(出る)、salire(上がる)、scendere(下りる)、tornare/ritornare(戻る)
とどまる/残るstare(とどまる/いる)、rimanere(残る)、restare(とどまる)
状態の変化diventare(〜になる)、nascere(生まれる)、morire(死ぬ)、crescere(成長する──直接目的語を伴うと avere を取ることもある)
存在と「起こること」essere そのもの、succedere(起こる)、accadere(起こる)、bastare(足りる)、sembrare(〜のように見える)、parere(〜のように見える)、piacere とその仲間(下の専用のセクション参照)
再帰動詞・相互動詞(例外なくすべて)lavarsi(自分を洗う)、alzarsi(起き上がる)、vedersi(お互いに会う)、その他すべての -si 動詞

本当に楽しく、正直に伝える価値のある癖があります。essere と stare はまったく同じ過去分詞 stato を共有しており、そのため sono stato は essere から来た「〜であった」と、stare から来た「〜にいた/とどまった」のどちらも意味しえます。どちらなのかは文脈だけが教えてくれます。Sono stato a Roma はもっとも自然には「ローマに行ったことがある」と読め、Sono stato a casa tutto il giorno は「一日じゅう家にいた」と読めます。これは誤りでも言語の抜け穴でもなく、単に二つの動詞がたまたま共有している歴史的な合流にすぎません。

再帰動詞のように essere を取る動詞どうしを一本の筋で結ぶ論理は存在しません。正直なアプローチは、このガイドが本当に不規則な集合すべてに与えているのと同じ助言どおり、第一原理からすべての場合を予測できる規則を探すのではなく、上の分類のリストを一つのまとまりとして覚えることです。

過去分詞の一致:essere の場合、そして前に直接目的語代名詞が来る場合

essere を使うとき、過去分詞は形容詞のようにふるまい、主語と性数において一致しなければなりません──これは任意ではなく義務です。Marco è andato(男性単数)、Maria è andata(女性単数)、I ragazzi sono andati(男性複数)、Le ragazze sono andate(女性複数)。avere を使うとき、分詞は主語にも目的語にもかかわらず通常、既定の男性単数形 -o のまま動きません──Ha mangiato la pizza であって mangiata ではありません──ただし一つ重要な例外があります。三人称の直接目的語代名詞(lo、la、li、le)や数量を示す ne が動詞の前に来るとき、一致は再び義務になり、その代名詞の名詞がまだ目的語としてそこにあるかのようにふるまいます。

  • Ho comprato la mela. → L'ho comprata.(りんごを買った→それを買った──comprata は女性形で、今は姿を消している mela に一致しています。)
  • Ho visto i ragazzi. → Li ho visti.(少年たちを見た→彼らを見た。)
  • Quante mele hai comprato? → Ne ho comprate tre.(りんごを何個買った?→三個買った──上の ci/ne のセクションで詳しく扱ったとおりです。)

mi、ti、ci、vi が前に来るとき、一致は本当に任意で、実際の話し言葉・書き言葉ではどちらも耳にします──Ci ha visti と Ci ha visto はどちらも確認できます──しかし lo/la/li/le/ne との一致だけは文体上の選択ではなく、標準的な書き言葉のイタリア語ではほぼ例外を認めない規則です。

よく使う不規則な過去分詞

不定詞分詞不定詞分詞
fare(する/作る)fattoprendere(取る)preso
dire(言う)dettomettere(置く)messo
scrivere(書く)scrittovedere(見る)visto(veduto もある)
leggere(読む)lettorimanere(残る)rimasto
aprire(開ける)apertonascere(生まれる)nato
chiudere(閉じる)chiusomorire(死ぬ)morto
rompere(壊す)rottovivere(生きる)vissuto
chiedere(尋ねる)chiestoperdere(失う)perso(perduto もある)
rispondere(答える)rispostooffrire(差し出す)offerto
decidere(決める)decisoscegliere(選ぶ)scelto
bere(飲む)bevutocorrere(走る)corso

この中の二つには注記が必要です。correre は目的地へ向かう動きを表すときは essere を取り(Sono corso a casa、家まで走って帰った)、目的地を意識しない「走るという活動」を表すときは avere を取ります(Ho corso per un'ora、一時間走った)──動詞の助動詞が、一度決まって終わりというより、その文でのまさにその意味を映して変わる、小さいながら本物の例です。

半過去、そして近過去と半過去の対比

イタリア語はスペイン語が点過去と線過去を分けるのとまったく同じように単純過去を分けており、根底にある理由も同じです。一方の時制は境界のある完了した出来事を報告し、もう一方は進行中の背景、習慣的な行為、あるいはその時点で単に成り立っていた状態を、はっきりした始まりや終わりを示さずに描写します。すでにスペイン語の点過去と線過去の使い分けを身につけているなら、その論理はそのまま持ち込めます。新しいのは形だけです。

半過去の規則活用

ありがたいことに、半過去はこの言語の中でもっとも均質な時制の一つです。真の不規則動詞は essere だけで、fare、dire、bere のような、有名な「不規則動詞」でさえ、現代の不定詞ではなく、より古いラテン語由来の語幹(facere、dicere、bevere)から活用すると、まったく規則的だと分かります。

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormire/finireessere(不規則)
ioparlavocredevodormivo / finivoero
tuparlavicredevidormivi / finivieri
lui/lei/Leiparlavacredevadormiva / finivaera
noiparlavamocredevamodormivamo / finivamoeravamo
voiparlavatecredevatedormivate / finivateeravate
loroparlavanocredevanodormivano / finivanoerano

finire が半過去では単なる dormire とまったく同じように活用し、どこにも -isc- の挿入がないことに注目してください──-isc- の分岐は厳密に現在形だけの現象であり、他のどの時制・法でも完全に姿を消します。fare、dire、bere は、古い語幹から出発すれば規則的な -ere パターンにしたがいます。facevo、facevi、faceva……(facere から)、dicevo、dicevi、diceva……(dicere から)、bevevo、bevevi、beveva……(bevere から)──どの語幹から始めるべきかさえ分かれば、これらは不規則ではなく、本当に規則的です。

核となる対比を並べて見る

その時制が答える問い近過去半過去
これは一回限りの、境界のある、完了した出来事か?はい──ひとまとまりの完了した出来事として報告するいいえ──進行していたことを、はっきりした始まりも終わりも示さずに描写する
英語訳の手がかり“did”、“ate” など、動作の完了を示す形“used to”、“was -ing” など、継続や習慣を示す形
過去の習慣的・反復的な行為ふつうは使わない(完了した反復の集合として数える場合を除く)使う──「〜したものだ」の既定の時制
背景の描写、場面設定使わない使う──天気、時刻、年齢、他の何かが起きた瞬間に成り立っていた状態など
別の出来事によって中断される行為中断する側の行為すでに進行していた行為

実際の物語を使った例

  • Quando ero piccolo, giocavo nel parco ogni giorno. ── 小さかった頃(半過去:継続していた状態)、私は毎日公園で遊んだものだ(半過去:習慣的で、区切りのない行為)。
  • Ieri sono andato al parco e ho giocato per due ore. ── 昨日、私は公園へ行き、二時間遊んだ(どちらも近過去:「遊んだ」が二時間にわたっていても、はっきり区切られた完了した出来事です)。
  • Mentre mangiavo, ha squillato il telefono. ── 食事をしていると(半過去:進行中の背景)、電話が鳴った(近過去:中断する出来事)。
  • Pioveva quando sono uscito di casa. ── 雨が降っていた(半過去:場面)、私が家を出たとき(近過去:出来事)。
  • Era mezzanotte quando è arrivato. ── 真夜中だった(半過去:過去における時刻という背景の事実)、彼が着いたとき(近過去:実際に起きた出来事)。

少数の動詞は、どちらの過去時制を取るかによって英語訳が変わります。その動詞の核となる意味が状態そのものだからで、近過去は、ふだんは単に継続する状態を描写するだけの動詞に対して、「その状態が始まった、あるいは解決した」という読みを強制します。

動詞半過去の意味近過去の意味
conoscere知っていた、面識があった(Conoscevo Maria da anni.)出会った、初めて知り合った(Ho conosciuto Maria ieri.)
sapere(事実を)知っていた(Non sapevo la verità.)知った、分かった(Ho saputo la verità ieri.)
volere欲していた、続いていた願望(Volevo andare.)決心した/言い張った(肯定文);拒んだ(否定文:non ho voluto)
potere一般に〜する能力があった(Potevo nuotare bene.)その場でうまくいった、成功した(Ho potuto finire in tempo.)
dovere〜するはずだった──実行されたとは限らない(Dovevo studiare.)〜しなければならず、実際にそうした(Ho dovuto studiare tutta la notte.)

dovere の行にはとりわけ立ち止まる価値があります。すっきり対応する英語がないからです。Dovevo studiare は、英語の “I was supposed to study” と同じく、実際に勉強したかどうかを本当に未解決のまま残しますが、Ho dovuto studiare は、その義務が実際に果たされたことを断定します。スペイン語の対応する組と同じく、このパターンは規則の暗記よりもはるかに触れる量に見返りがあります。規則がおおよそのところまで連れて行ってくれ、実際の物語の中でパターンに出会うことが仕上げをしてくれます。

遠過去:形と、正直なところ今も話されている地域

遠過去は、近過去とおおよそ同じ「境界のある、完了した出来事」という意味を持つ、もう一つの単純過去時制ですが、属する語域が違い、決定的なことに、国の中でも違う地域に属しています。このガイド全体の中でも、正直な答えが単一の規則からではなく「どこにいるかによる」から始まらなければならない、もっともはっきりした箇所の一つです。

規則活用

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormire
ioparlaicredei (credetti)dormii
tuparlasticredestidormisti
lui/lei/Leiparlòcredé (credette)dormì
noiparlammocredemmodormimmo
voiparlastecredestedormiste
loroparlaronocrederono (credettero)dormirono

規則 -ere 動詞は、io、lui/lei、loro の形に、等しく認められた二組の語尾を持つ唯一のグループです──credei/credetti、credé/credette、crederono/credettero──どちらも標準とみなされ、-etti/-ette/-ettero の組は、遠過去が今も積極的に使われている地域の話し言葉では、むしろやや優勢とさえ言えます。

essere、avere、そしてよくある「1-3-3」型の不規則パターン

頻出動詞の長いリストが、io、lui/lei、loro の形に限って不規則であり、tu、noi、voi の形は完全に規則的なまま残ります──これは動詞ごとに暗記するというより、一つの形として見分ける価値のあるパターンです。

人称essereaverefaredirevenire
iofuiebbifecidissivenni
tufostiavestifacestidicestivenisti
lui/lei/Leifuebbefecedissevenne
noifummoavemmofacemmodicemmovenimmo
voifosteavestefacestedicesteveniste
lorofuronoebberofecerodisserovennero

tu、noi、voi の行は、ここに挙げたどの動詞でも、はっきり見分けられる語幹から規則的に組み立てられている点に注目してください(facesti、facemmo、faceste;dicesti、dicemmo、diceste)。io/lui/loro の行が不定詞とまったく似ていないように見えるにもかかわらずです。この「1-3-3」の形を見分けられるようになると、数十もの頻出不規則動詞にわたって、本当に多くの暗記の手間が省けます。

正直なところ、実際にはどこで話されているか

イタリア北部・中部の大半では、遠過去は日常の話し言葉からほぼ姿を消し、何年も、何十年も前の出来事にさえ近過去が取って代わっています──ミラノやフィレンツェの話者がカジュアルな会話で parlai に手を伸ばせば、はっきり格式ばった、あるいは古風な響きになり、英語話者が “I ate” の代わりに “I did partake” と言うのに近い効果を生みます。対照的に、南イタリアやシチリアの多くでは、遠過去は完了した過去の出来事を表す、ふつうの日常的な話し言葉の時制であり続けており、ふつうの会話で近過去と並んで、あるいは近過去より好んでさえ使われます。

とはいえ国じゅうどこでも、遠過去は書き言葉の物語の標準的な時制です。小説、短編、歴史的な文章、そして半過去で場面を設定し遠過去で出来事を語るという、おとぎ話の定番の冒頭パターン(C'era una volta una principessa che viveva in un castello. Un giorno, un drago arrivò...──むかしむかし、城に住む王女がいました。ある日、一頭の竜がやってきて……)に現れます。イタリアのどこにいる学習者にとっても実践的な結論は同じです。話すために遠過去の形を作れるようになるよりずっと前に、読むためにその形を認識できる必要があり、実際にそれを口にする必要が生じるかどうかは、あなたの話し言葉としての生活が北部・中部・南部のどこを中心にしているかに大きく左右されます。

大過去、単純未来、前未来

さらに三つの時制が、イタリア語の直説法の体系を完成させます。それぞれが、これまでの時制では答えられない問いに答えます。別の過去の出来事より前に何が起きたか、後で何が起きるか、そして未来のある時点までに、すでに何が終わっているか、です。

大過去:「過去の中の過去」

avere か essere の半過去に過去分詞を組み合わせて作る大過去は、別の過去の基準点より前に完了した行為を示します──英語の “had [done something]” とまったく同じです。Quando sono arrivato, lui era già partito.(私が着いたとき、彼はすでに出発していた──彼の出発は私の到着より前に起きており、大過去がどちらが先だったかを示しています。)Non avevo mai visto un film così bello.(これほど美しい映画を見たことがなかった。)近過去のセクションで見た essere/avere と一致の規則は、ここでもそのまま変わらず当てはまります。

単純未来

規則的な未来形は、不定詞から末尾の -e を落とし、-are 動詞に限っては、さらに語尾を加える前に語幹の a を e に変えて作ります。これは本能で作ると間違えやすい、はっきり注意しておく価値のある小さなつづりの癖です(parlare → parlerò であって、それらしく見える parlarò ではありません)。

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormire
ioparleròcrederòdormirò
tuparleraicrederaidormirai
lui/lei/Leiparleràcrederàdormirà
noiparleremocrederemodormiremo
voiparleretecrederetedormirete
loroparlerannocrederannodormiranno

頻出する動詞の短いリストは、未来形で語幹を短縮したり変えたりします(そしてこの変化した語幹は、次のセクションで扱う条件法とまったく同じ形を共有します)。essere → sarò、avere → avrò、andare → andrò、venire → verrò、potere → potrò、volere → vorrò、dovere → dovrò、sapere → saprò、vedere → vedrò、vivere → vivrò、rimanere → rimarrò、tenere → terrò、bere → berrò。スペイン語と同じく、これらの不規則動詞でも語尾そのものは決して変わらず、変わるのは語幹だけです。

ふつうの未来時制としての仕事に加えて、単純未来はもう一つ、知っておく価値のある仕事をこなします。現在についての推測・見込みを表すことです。知らずにいると誤訳のように見えかねません。Sarà a casa. は「彼は家にいるだろう」というより、「(今)たぶん家にいる」に近い意味です。Avrà trent'anni.──「たぶん30歳くらいだ」(現在の年齢についての推測であって、予測ではありません)。

前未来

avere か essere の単純未来に過去分詞を組み合わせて作る前未来は、未来のある時点より前に完了しているはずの行為を示し、イタリア語はこれを英語が本当は使わない場面で使います。ここははっきり名指しする価値があります。quando、dopo che などの時を表す語の後ろで、英語なら単に現在完了を使う場面です。Quando avrò finito, ti chiamerò.(終わったら[前未来]、電話します──英語の “I've finished” は現在完了ですが、イタリア語はこれを本当の未来として印づけます。終えるという行為はまだ起きていないからです。)また、単純未来の推測の使い方をもう一段階過去に押しやるかたちで、近い過去についての推測も表します。Avrà già mangiato.──「彼はもう食べただろう」。

条件法現在と条件法過去、そして「過去における未来」の規則

条件法は、たった今読んだ未来時制と不規則語幹をそっくり共有しています──語幹の組を一つ覚えれば、両方の時制がほぼただで手に入ります──しかし条件法が間接話法で果たす役割には、英語話者にもスペイン語話者にも共通して本物の驚きがあり、この理由だけでもこの節はゆっくり読む価値があります。

条件法現在

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormireessere
ioparlereicredereidormireisarei
tuparleresticrederestidormirestisaresti
lui/lei/Leiparlerebbecrederebbedormirebbesarebbe
noiparleremmocrederemmodormiremmosaremmo
voiparlerestecrederestedormirestesareste
loroparlerebberocrederebberodormirebberosarebbero

条件法現在は「〜だろう」を表し(Mangerei volentieri una pizza.、喜んでピザを食べるのですが)、依頼をやわらげて丁寧にし(Potrebbe aiutarmi?、手伝っていただけますか──ふつうの現在形 Può aiutarmi? よりはっきり穏やかです)、未確認の情報を伝えます(Secondo i giornali, il ministro si dimetterebbe.、新聞によれば、大臣は辞任する見込みだという(未確認の情報として))。

条件法過去

avere か essere の条件法現在に過去分詞を組み合わせて作ります。avrei parlato(私は話しただろう)、sarei andato/a(私は行っただろう)。「〜しただろうに」という文でそのまま使われ──Sarei venuto, ma non avevo tempo.(来ただろうに、時間がなかった)──また、次のセクションで詳しく扱う、三番目の型の条件文(if 節)の標準的な結果節としても使われます。

「過去における未来」の規則:イタリア語が英語(とスペイン語)の話者を驚かせる箇所

ここに本物の驚きがあり、このガイドの前のほうで扱った二重子音の一件と同じくらいはっきり述べておく価値があります。イタリア語が過去時制の中で、誰かが未来について言ったこと・考えたことを伝えるとき、英語の “would” やスペイン語の単純条件法のように条件法現在を使うのではなく、描写されている出来事が発話の時点でまだ起きているとは限らないにもかかわらず、条件法過去を使います。

言語文使われる形
EnglishHe said he would come.(彼は来ると言った。)単純な “would”+不定詞
SpanishDijo que vendría.(彼は来ると言った。)単純条件法(condicional simple)
ItalianHa detto che sarebbe venuto.(彼は来ると言った。)条件法過去(sarebbe venuto、文字どおりには「来ただろう」に近い形)

これは時々使ってもいい文体上の選択肢ではありません。標準イタリア語では、伝達する動詞が過去時制であるかぎり、ここで条件法現在を使うこと(Ha detto che verrebbe)は、単に上品さに欠けるという以上に、単純に間違って聞こえます。Mi ha detto che sarebbe arrivato in ritardo.(彼は遅れて着くと私に言った。)Pensavo che avrei finito prima.(もっと早く終わるだろうと思っていた。)その根底にある論理は、いったん見えてしまえば、英語よりもむしろ一貫していると言えるかもしれません。イタリア語は「過去のある地点から見た未来」を、「今この瞬間から見た未来」とは別の、それ自体で独立したカテゴリーとして扱い、ふつうの条件法を両方の仕事に使い回すのではなく、専用の形を与えているのです。このパターンは英語とスペイン語のどちらが築いた本能にも真っ向から逆らうため、条件法そのものにはすでに慣れている学習者にとってさえ、とりわけ根強く残る誤りの一つです。

接続法の形はどうなっている?

接続法がいつ使われるかに入る前に、その形をしっかり頭に入れておくと役立ちます。接続法現在のある性質は、スペイン語から来た学習者を本当に驚かせるものだからです。いくつかの人称が互いにまったく同じ形になり、これはスペイン語の対応する形にはない特徴です。

接続法現在

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormire-ire(-isc-):finire
ioparlicredadormafinisca
tuparlicredadormafinisca
lui/lei/Leiparlicredadormafinisca
noiparliamocrediamodormiamofiniamo
voiparliatecrediatedormiatefiniate
loroparlinocredanodormanofiniscano

最初の三行をよく見てください。io、tu、lui/lei/Lei は、規則動詞でも不規則動詞でも、接続法現在のあらゆる動詞でまったく同一です──これはこの法の本物の構造上の特徴であり、たまたまこれらの動詞に起きた偶然ではありません。スペイン語の対応する形は tú を末尾の -s で区別します(hables は hable とは違う形です)。イタリア語にはそうした手がかりがまったくありません。実際には、このためイタリア語の話者は、あいまいさを避けるためだけに、接続法節の中で主語代名詞を日常的にはっきり述べます──che io parli、che tu parli──言語の他のあらゆる場所では主語代名詞が既定で省かれるにもかかわらずです。これは、前の主語代名詞のセクションで触れておく価値のある「例外が規則を裏付ける」典型例です。

中心となる不規則動詞の接続法現在

人称essereavereandarefarevolere
io/tu/luisiaabbiavadafacciavoglia
noisiamoabbiamoandiamofacciamovogliamo
voisiateabbiateandiatefacciatevogliate
lorosianoabbianovadanofaccianovogliano
人称poteredoverevenirediresapere
io/tu/luipossadebbavengadicasappia
noipossiamodobbiamoveniamodiciamosappiamo
voipossiatedobbiateveniatediciatesappiate
loropossanodebbanovenganodicanosappiano

上の「io/tu/lui」とまとめた行は、紙面の都合で省略しているのではなく、実際の文法をそのまま反映しています。この三つの人称は、ここに挙げたどの動詞でも、本当にまったく同一の一つの形なのです。

接続法半過去

接続法現在よりも規則的に作られ、今度は(三つの単数人称すべてではなく)io と tu が同一の形を共有し、lui/lei は別の形になります。

人称-are:parlare-ere:credere-ire:dormire/finireessere
ioparlassicredessidormissi / finissifossi
tuparlassicredessidormissi / finissifossi
lui/lei/Leiparlassecredessedormisse / finissefosse
noiparlassimocredessimodormissimo / finissimofossimo
voiparlastecredestedormiste / finistefoste
loroparlasserocredesserodormissero / finisserofossero

ここでもまた、finire は接続法半過去でも、ふつうの直説法半過去とまったく同じく -isc- を完全に落とすことに注目してください──-isc- の挿入は本当に現在形の形だけに限られており、どの法にわたっても他のすべてで姿を消します。

接続法過去と接続法大過去:複合形

接続法の二つの複合時制はどちらも、このガイド全体ですでに使われてきた「haber+分詞」のおなじみの論理(ここでは avere か essere+分詞)にしたがい、助動詞が直説法ではなく接続法の形に活用されているだけです。

人称接続法過去(abbia/sia+過去分詞)接続法大過去(avessi/fossi+過去分詞)
ioabbia parlato / sia andato-aavessi parlato / fossi andato-a
tuabbia parlato / sia andato-aavessi parlato / fossi andato-a
lui/leiabbia parlato / sia andato-aavesse parlato / fosse andato-a
noiabbiamo parlato / siamo andati-eavessimo parlato / fossimo andati-e
voiabbiate parlato / siate andati-eaveste parlato / foste andati-e
loroabbiano parlato / siano andati-eavessero parlato / fossero andati-e

接続法過去は、接続法現在が使われるはずのあらゆる場面で、ただし主節から見てすでに完了した行為について使われます。Spero che tu abbia dormito bene.(よく眠れたならいいのですが──「望む」は現在形でも、眠るという行為自体は、起きたのだとすればすでに終わっています。)接続法大過去は、同じ「完了していた」という仕事を、過去の主節を基準にして果たし、次に扱う三番目の型、過去の事実に反する条件文の標準的な if 節の形でもあります。Pensavo che avesse già mangiato.(彼はもう食べたのだと思っていた。)

接続法:イタリア語はいつ、なぜこれを使う?

形が出そろったところで、もっと難しく、もっと重要な問いに移りましょう。実際に接続法を引き起こすものは何かということです。手短に言えば、che で始まる従属節は、主節がありのままの確かな事実ではなく、意見・願い・感情・疑い・非人称の判断、あるいは存在が確認されていないものの描写を表すときに、接続法へ切り替わります。

意見・信念を表す動詞──そしてスペイン語との本物の違い

すでにスペイン語を身につけている人には、すぐに注意を促す価値があります。まさにこの点で二つの言語が分かれ、接続法にすでに自信を持っている学習者ほどつまずくからです。スペイン語の creer que は肯定文では直説法を取り、否定されたとき(no creer que)だけ接続法に切り替わります。イタリア語の credere che、そしてそれと近い pensare che、ritenere che、supporre che は、肯定文でも接続法を取ります──スペイン語のような、否定にひもづく直説法/接続法の切り替えはありません。イタリア語は、述べられた個人の意見を、肯定であれ否定であれ本質的に確実性に満たないものとして扱うからです。

  • Credo che sia vero. ── それは本当だと思います。(接続法──文が肯定文であるにもかかわらず。)
  • Non credo che sia vero. ── それは本当だと思いません。(接続法──肯定文の場合とまったく同じです。)
  • Penso che Marco abbia ragione. ── マルコが正しいと思います。(接続法)

イタリア語で実際に効いてくる対比は、肯定か否定かではなく、意見か確実性かです。sapere che(事実を知っている)はふつうの直説法を取ります。何かを知っていることと、それを信じていることは、カテゴリーとして異なるからです。So che è vero.(それが本当だと知っている──直説法、述べられた事実)に対して Credo che sia vero.(それが本当だと信じている──接続法、どれほど確信していても意見)。肯定・否定の軸ではなく、この意見/確実性の軸を手がかりにすることこそ、スペイン語話者がイタリア語のこの法の体系全体でできる、もっとも役に立つ切り替えです。

願望、感情、非人称の判断

  • 願望: Voglio che tu venga alla festa.(あなたにパーティーに来てほしい。)主語が同じ場合の条件はスペイン語や英語と同じです。主語が同じなら、che 節ではなく単純な不定詞を使います──Voglio venire(私は来たい)であって、che 節にはなりません。
  • 感情: Sono contento che tu sia qui.(あなたがここにいてうれしい。)Mi dispiace che non possiate venire.(あなたたちが来られなくて残念です。)
  • 判断・可能性・必要性を表す非人称表現: È importante che tu studi.(あなたが勉強することが大切です。)Bisogna che partiamo presto.(私たちは早く出発する必要がある。)Può darsi che piova.(雨が降るかもしれない。)

単なる確実性を表す非人称表現は、上の意見/確実性の軸を映すかたちで、代わりに直説法を取ります。È vero che ha ragione.(彼が正しいのは本当だ──直説法、事実の断定)に対して È possibile che abbia ragione.(彼が正しい可能性がある──接続法、今なお生きている不確実さ)。

接続法を要求する接続詞

接続詞意味例
benché / sebbene〜だけれどもBenché sia stanco, continuo a lavorare.(疲れているけれど、働き続けます。)
affinché〜するように、〜するためにTe lo spiego affinché tu capisca.(あなたが理解できるように説明します。)
prima che〜する前にChiamami prima che tu parta.(あなたが出発する前に電話して。)
a meno che (non)〜しない限りNon verrò a meno che tu non mi inviti.(あなたが誘ってくれない限り行きません。)
purché〜という条件でTi aiuto purché tu mi paghi.(お金を払ってくれるなら手伝います。)
senza che〜することなしにÈ uscito senza che nessuno lo vedesse.(誰にも見られることなく彼は出て行った。)

perché は本当にあいまいで、その後に選ぶ法だけが意味を解消してくれます──ペアとして覚える価値のある、コンパクトで有用な対比です。Non vengo perché sono stanco.(疲れているので行きません──直説法、ふつうの理由の断定)に対して Te lo dico perché tu lo sappia.(あなたが知るように、これを言っておきます──接続法、「〜するように/〜するために」の意味)。上の a meno che の行にも、小さくよく使われる冗長さが見られます。文全体の意味は二重否定になっていないにもかかわらず、節の中に任意の non がしばしば現れます。これは本物の二重否定というより、この構文特有の癖です。

関係節と最上級

スペイン語とまったく同じく、関係節は、それが描写する人や物の存在・正体・入手可能性が確認されていないとき、接続法へ切り替わります。Cerco una persona che parli inglese.(英語を話す人を探している──話し手の視点では、まだ存在するかどうか分からない)に対して Conosco una persona che parla inglese.(英語を話す人を知っている──直説法、特定の、存在が確認された人物)。「もっとも/最も〜な……」という最上級の文は、慣例として後ろに続く関係節も接続法に引き込みます。その主張を、単純に検証できる事実というより、個人の判断の問題として扱うからです。È il libro più interessante che io abbia mai letto.(これは私が今まで読んだ中でもっとも面白い本です。)Sei l'unica persona che mi capisca.(あなたは私を理解してくれる唯一の人です。)

正直な注記:話し言葉のイタリア語ではこの一部が失われつつあるが、書き言葉ではそうではない

接続法がどの語域でも等しく生きているかのように示すのは不誠実でしょう。実際にはそうではないからです。カジュアルな話し言葉のイタリア語では、特に頻出する意見動詞のあとで、ふつうの直説法に置き換えることが非常によくあり、話し言葉としては広く許容されている一方、書き言葉としては依然として非標準のままです。Penso che è vero を、規範どおりの Penso che sia vero の代わりに使う例は、地域や社会階層を問わず、イタリア全土の日常会話で絶えず耳にしますが、学校では今も一般に訂正され、フォーマルな文章・ジャーナリズム・文学では避けられます。接続法の健在ぶりは時制によっても異なり、現在形と半過去の接続法は複合形よりも話し言葉の中でよく持ちこたえており、この摩耗がもっとも目立つのは、考え抜かれた文章や注意深い公の場のスピーチではなく、カジュアルで速い、準備のない話し言葉です。だからといって、このセクションの規則を学ぶ必要がないわけではありません。書き言葉のイタリア語、専門的な語域、注意深い話し言葉は、今も変わらずこれらの規則を全面的に期待しています。ただ、実際の会話の中で「間違った」直説法の形を耳にしても、それはあなたが聞き間違えたしるしでも、話し手が黙って訂正すべき誤りを犯したしるしでもない、ということです。

仮定文(il periodo ipotetico):イタリア語の if 節はどう働く?

この節は、すでに扱ってきたいくつもの体系──接続法、未来形、条件法──が一つの構造として合流する場所です。それらのセクションがしっかり身についていれば、仮定文はほとんどの場合、新しい文法をゼロから学ぶというより、どの時制がどの型の「もし」と組むかを覚えるだけの作業に収まります。

三つの型をひと目で

型se 節の時制結果節の時制意味
1. Realtà(現実・起こりそうなこと)直説法(現在または未来)直説法(現在・未来・命令法)現実的で、開かれた条件
2. Possibilità(現在についての仮定)接続法半過去条件法現在現在の事実に反する、あるいは単に起こりそうにない
3. Irrealtà(過去の事実に反すること)接続法大過去条件法過去起こらなかった過去の条件と、その「もし起きていたら」の結果

型1:realtà

  • Se piove, resto a casa. ── 雨が降れば、家にいます。(習慣的な真実、現在+現在)
  • Se hai tempo, chiamami. ── 時間があれば、電話して。(現在+命令形)
  • Se avrò tempo, verrò. ── 時間があれば、行きます。(どちらも未来形──注意が必要な点として、両方の出来事が本当に未来のことである場合、規範的で注意深いイタリア語は両方の節を未来形に保ちます。これは、未来の意味であっても現在形の「if 節」を使う英語とは違います。くだけたイタリア語では Se ho tempo, vengo のような形も非常によく使われ、どちらも広く耳にします。)

スペイン語とまったく同じく、この現実・起こりそうな型では、「もし」を意味する se の直後に接続法が直接現れることは決してありません──se piove であって、se piova ではありません。接続法が言語の他の場所ではあれほど積極的に広がっているにもかかわらず、これはその数少ない本物の立入禁止区域の一つです。

型2:possibilità

  • Se avessi tempo, viaggerei per il mondo. ── 時間があれば、世界を旅するのに。(現実:今、十分な時間がありません。)
  • Se fossi in te, non lo farei. ── もし私があなたなら、それはしないでしょう。(事実に反する:あなたは私ではありません。)
  • Se piovesse, non usciremmo. ── もし(仮に)雨が降ったら、私たちは出かけないでしょう。

型3:irrealtà

  • Se avessi avuto tempo, sarei venuto. ── 時間があったなら、来ていたでしょう。(現実:私には時間がなく、来ませんでした。)
  • Se avessi studiato, avresti superato l'esame. ── 勉強していたなら、試験に合格していたでしょう。(現実:あなたは勉強せず、合格しませんでした。)
  • Se non fosse piovuto, saremmo usciti. ── 雨が降っていなかったら、私たちは出かけていたでしょう。

混合条件文

実際の会話では、ある時間枠の条件と、別の時間枠の結果を組み合わせる必要がよく生じ、イタリア語はスペイン語とまったく同じやり方でこれに対応します。四番目の専用の形一式を新しく発明するのではなく、上の表にある適切な se 節の時制と、適切な結果節の時制を組み合わせます。

  • 過去の条件、現在の結果: Se avessi studiato medicina, ora sarei medico. ── もし(あのとき)医学を勉強していたら、今ごろ医師になっていただろう。(se 節は接続法大過去。結果節は、現在について描写しているため、条件法過去ではなく単純な条件法現在です。)
  • 一般的な条件、過去の結果: Se fossi più coraggioso, avrei accettato quel lavoro. ── もっと勇気があれば(一般的な性質として)、あの仕事を引き受けていただろう(あの過去の瞬間に)。

くだけた言い換え、そして接続法の摩耗とのつながり

本当にくだけた話し言葉のイタリア語では、直説法半過去が、型2と型3の文の中で、接続法大過去と条件法の両方の代わりを務めるのを耳にすることが非常によくあります。Se lo sapevo, non venivo が、標準形の Se lo avessi saputo, non sarei venuto(知っていたら、来なかっただろうに)の代わりに使われるのです。これは別の文法体系というより、接続法のセクションですでに触れた、より広いパターンと同じものです。話し言葉の語域は直説法に寄りかかり、書き言葉・フォーマルなイタリア語は、より完全な接続法・条件法の仕組みを保っています。くだけた形を認識できることはリスニングの理解に関わり、標準形を作れることは今も書き言葉のイタリア語とフォーマルな話し言葉が求めていることです。

come se:「まるで〜であるかのように」

近い関係にある、非常によく使われる構文があります。come se(まるで〜であるかのように)は常に接続法を取り──同時に起きていることには半過去、それより前のことには大過去──定義上、実際には真実でないことを描写するからです。Parla come se sapesse tutto.(彼はまるで何でも知っているかのように話す──実際には知りません。)Ha reagito come se non fosse successo niente.(彼はまるで何も起きなかったかのように反応した。)

イタリア語の命令法:命令形はどう働く?

命令法は、すでに前のセクションで手に入れた形──直説法現在と接続法──を直接借りて使うため、新しい体系というより既存の材料の応用に近いのですが、一つだけ本当に独立した一角があります。五つのきわめてよく使う動詞が持つ、歴史的に短縮された tu 命令形と、それに代名詞が付くときに起きる子音の重なりです。

命令形の全体表

人称肯定形(parlare/credere/dormire)否定形(parlare/credere/dormire)形の出どころ
tuparla / credi / dorminon parlare / non credere / non dormire肯定形の -are:独自の形。肯定形の -ere/-ire:直説法の tu と同一。否定形(すべて):non+不定詞。
Leiparli / creda / dormanon parli / non creda / non dormaどちらも:接続法現在(肯定・否定で同一)。
noiparliamo / crediamo / dormiamonon parliamo / non crediamo / non dormiamoどちらも:接続法/直説法の noi の形で、どちらにしても同一。
voiparlate / credete / dormitenon parlate / non credete / non dormiteどちらも:直説法現在の voi の形。

tu の行には、はっきり言葉にしておく価値のある本物の非対称性が隠れています。-are 動詞では、肯定の tu 命令は直説法とは異なる、それ自身の独自の形を持ちます(直説法では tu parli、命令形では parla!)。ところが -ere と -ire 動詞では、肯定の tu 命令は単純に直説法の tu の形と同一です(直説法 tu credi、命令形 credi! ──同じ単語、同じつづりです)。活用グループを問わず、すべての否定 tu 命令は、特別な否定命令専用の形ではなく non+ふつうの不定詞から作られます──構造としては肯定形に「non」を付け足しただけのものではなく、まったく別の構文です。

不規則な短縮 tu 命令形:va'、da'、fa'、di'、sta'

五つのきわめてよく使う動詞には、歴史的に短縮された肯定の tu 命令形があり、慣例としてアポストロフィを付けて書きますが、このガイドのエリジオーネ/トロンカメントの表にある大半のアポストロフィとは違い、そのアポストロフィは次の単語が母音で始まるか子音で始まるかにかかわらず現れます──発音のセクションで扱ったエリジオーネ対トロンカメントの一般的なつづりの論理に対する、本物の、常に成り立つ例外です。

不定詞短縮 tu 命令形日常的な代替形例
andare(行く)va'vai(直説法と同一)Va' a casa!(家に帰りなさい!)
dare(与える)da'dai(直説法と同一)Da' il libro a Marco!(その本をマルコに渡して!)
fare(する/作る)fa'fai(直説法と同一)Fa' presto!(急いで!)
dire(言う)di'──(よく使われる代替形なし)Di' la verità!(本当のことを言って!)
stare(いる/とどまる)sta'stai(直説法と同一)Sta' zitto!(黙って!)

これらの否定形はまったく規則的で、non+不定詞というどこにでも通用するパターンにしたがいます。non andare、non dare、non fare、non dire、non stare。

代名詞の付着と子音の重なり

目的語代名詞・再帰代名詞は、不定詞やジェルンディオとまったく同じく、あらゆる肯定の tu・noi・voi 命令の末尾に付着します。代名詞が上の五つの短縮形のどれかに付くとき、その代名詞の最初の子音が重なります──これは発音のセクションで見た二重子音の対立を、直接、耳に聞こえる形で映し出したものであり、この重なりをうっかり忘れることは、学習者に本当によくあるつづりの誤りです。

  • Dammi il libro! ── その本を私にちょうだい!(da' + mi → dammi、m が重なる)
  • Fallo subito! ── それをすぐにやって!(fa' + lo → fallo、l が重なる)
  • Dimmelo! ── それを私に言って!(di' + mi + lo → dimmelo、m が重なる。二つの付着した代名詞は、代名詞のセクションで見た me lo の結合順序と同じ並びにしたがいます。)
  • Vacci tu! ── あなたがそこへ行って!(va' + ci → vacci、c が重なる)
  • Dacci oggi il nostro pane quotidiano. ── 我らの日用の糧を今日も与えたまえ。(da' + ci → dacci、c が重なる──多くのイタリア人が「主の祈り」で覚えているこの一節は、重なりの規則全体を覚える手がかりとして本当に役立ちます。)

一貫した例外が一つあります。gli はこれらの短縮形に付くとき決して重なりません。二文字のかたまり gl は、上に見た単一の子音と同じようにはふるまわないからです──dagli(彼に与えて)、digli(彼に言って)、fagli(彼にしてあげて)であって、daggli/diggli/faggli にはなりません。このパターンの他のあらゆる場面では、重なりの規則は例外なく成り立ち、英語には頼れる対応する仕組みがまったくないため、本能に任せるより、意識して繰り返し練習する価値があります。

イタリア語の再帰動詞と相互動詞はどう働く?

再帰動詞は、主語が自分自身に働きかけることを示す動詞で、このガイドの前のほうですでに直接目的語代名詞・間接目的語代名詞として登場した同じ小さな代名詞の組──mi、ti、si、ci、vi、si──を、今度は三つ目の役割で使い回します。

再帰動詞の活用:lavarsi(自分を洗う)

人称代名詞+動詞意味
iomi lavo私は自分を洗う
tuti laviあなたは自分を洗う
lui/lei/Leisi lava彼/彼女は自分を洗う
noici laviamo私たちは自分たちを洗う
voivi lavateあなたたちは自分たちを洗う
lorosi lavano彼らは自分たちを洗う

再帰代名詞は活用した動詞の前に、直接目的語代名詞や間接目的語代名詞とまったく同じように置かれ、不定詞・ジェルンディオ・命令形についての、代名詞の位置のセクションで見た規則にそのまましたがいます。voglio lavarmi/mi voglio lavare(体を洗いたい、どちらの語順も正しい)、lavati!(体を洗って!──肯定の tu 命令に付着した形)。

相互の用法:「お互いに」

複数形の再帰形(ci、vi、si)は、専用の相互代名詞をまったく必要とせずに、「お互いに」という相互の動作も二役でこなし、本物の再帰の複数と相互の複数を区別するのは文脈だけです。Si amano.(彼らはお互いに愛し合っている。)Ci vediamo domani.(明日会いましょう──「また明日」を表すごくふつうの日常表現でもあります。)Si scrivono ogni settimana.(彼らは毎週お互いに手紙を書く。)

本質的に再帰的な動詞

かなりの数のよく使う動詞は、通常の用法では実際の「自分自身に」という文字どおりの意味がまったく残っていないにもかかわらず、基本の形の一部として再帰代名詞を単純に必要とします──何かが本当の意味で「自分自身に」対して行われているわけではなくても、代名詞は文法上、義務的です。pentirsi(後悔する)、vergognarsi(恥ずかしく思う)、arrabbiarsi(腹を立てる)、innamorarsi(恋に落ちる)、accorgersi(気づく)、lamentarsi(不平を言う)。Mi arrabbio facilmente は、どんな文字どおりの意味でも「私は自分自身を怒らせる」を意味するのではなく、単に「私はすぐに腹が立つ」を意味します。

複合時制の再帰動詞:常に essere、過去分詞は主語に一致

あらゆる再帰動詞・相互動詞は、例外なく、近過去をはじめとするすべての複合時制で essere を取ります。これは近過去のセクションで簡単に触れましたが、本当に例外がないため、ここで独立した明確な規則として改めて述べる価値があります。過去分詞は、他の essere を取る動詞とまったく同じく、主語と性数において一致します。

  • Marco si è lavato. ── マルコは体を洗った。(男性単数)
  • Maria si è lavata. ── マリアは体を洗った。(女性単数)
  • I ragazzi si sono alzati presto. ── 子どもたちは早く起きた。(男性複数)
  • Le ragazze si sono viste ieri. ── 少女たちは昨日お互いに会った。(女性複数)

関連するパターンとして、「見かけ上の再帰」と呼ばれることもある用法があり、これは本物の直接的な再帰行為というより、身体の部位や身の回りの品を示す間接目的語として再帰代名詞を使います──これはスペイン語ですでに見た身体部位のパターンと同じもので、イタリア語も同じように扱い、所有詞の代わりに再帰代名詞+定冠詞を使います。Mi lavo le mani.(手を洗う──文字どおりには「自分自身に対して、その両手を洗う」。)近過去でも、一致は身体部位を表す名詞ではなく、essere を通じて主語をたどり続けます。Si è lavata le mani.(彼女は手を洗った──lavata は、avere が働く場合に目的語として一致するであろう男性複数の mani にではなく、女性の主語に一致しています。)

piacere とその仲間の動詞のパターン

これはスペイン語学習者が gustar で出会うのとまったく同じ発想の転換であり、まったく同じくらい率直に言っておく価値があります。piacere は、英語が「好き」を組み立てるようには「好きである」を意味しません。むしろ「〜にとって心地よい」に近く、そのため文法上の主語と目的語が入れ替わります。

発想の転換と、現在形の活用

Mi piace il gelato(アイスクリームが好きです)では、il gelato が文法上の主語──心地よさを与えているもの──であり、mi は間接目的語代名詞で、その心地よさを受け取る人です。動詞は好む人にではなく、好まれているものに一致するため、ほとんどの場合、三人称の単数か複数になります。

人称piacere(現在形)
iopiaccio(まれにしか使われず、使うときはたいてい「人として好かれている」という意味)
tupiaci
lui/lei/esso(好まれているもの・こと)piace
noipiacciamo
voipiacete
loro(好まれているものたち・ことたち)piacciono
  • Mi piace il libro. ── その本が好きです。(好まれているものは単数→piace)
  • Mi piacciono i libri. ── 本が好きです。(好まれているものは複数→piacciono)
  • Mi piace leggere. ── 読書が好きです/読むのが好きです。(不定詞は常に単数扱い→piace)
  • Ci piace la spiaggia. ── 私たちはビーチが好きです。(好んでいる側に合わせて間接目的語代名詞は変わりますが、動詞は変わらず単数の la spiaggia に一致しています。)

間接目的語代名詞の一そろいは、代名詞のセクションで扱ったとおりにそのまま働きます。mi、ti、gli/le/Le、ci、vi、gli(「彼らに/あなたたちに」については、すでに触れた日常的な合流のとおりです)。a を使った補足の句は、gli/le がもともと抱えるあいまいさを解消し、強調としても働きます。A lei piace il caffè, ma a lui non piace.(彼女はコーヒーが好きだが、彼は好きではない。)

近過去の piacere

piacere は essere を取ります──近過去のセクションで見た存在・出来事のカテゴリーに属するからです──そして分詞は、他の essere を取る動詞とまったく同じく、好まれたもの・ことという文法上の主語に一致します。Mi è piaciuto il film.(その映画が気に入った──男性単数。)Mi sono piaciuti i libri.(その本が気に入った──男性複数。)Ti è piaciuta la torta?(そのケーキは気に入った?──女性単数。)Vi sono piaciute le foto?(その写真は気に入りましたか?──女性複数。)

まったく同じ逆向きのパターンにしたがう他の動詞

  • mancare(誰かにとって欠けている、恋しい)── Mi manchi.(あなたが恋しい──文字どおりには「あなたが私にとって欠けている」で、英語をこれほど完全にひっくり返す例としてもっともよく引き合いに出される表現の一つです。)
  • servire(誰かにとって必要である)── Mi serve una penna.(ペンが要る。)
  • bastare(誰かにとって足りる)── Mi basta un'ora.(一時間あれば私には十分だ。)
  • interessare(興味を引く、誰かにとって興味深い)── Mi interessa la storia.(歴史に興味がある。)
  • dispiacere(不快にさせる、気の毒に思わせる)── Mi dispiace.(すみません/残念です──この言語でもっとも日常的によく使う表現の一つで、まさにこのパターンの上に成り立っています。)
  • importare(誰かにとって重要である)── Non mi importa.(気にしません。)
  • sembrare/parere(誰かにとってそう見える)── Mi sembra giusto.(それは正しいと思います。)

piacere そのものがいったんしっくりくれば、この仲間全体がただでついてきます。根底にある組み立ての論理がまったく変わらないからです。まず影響を与えている側(主語、三人称)を見極め、次に影響を受けている側(間接目的語代名詞)を見極め、そして毎回その順番で文を組み立てるのです。

非人称の si とイタリア語の受動態

イタリア語には、誰がその動作をするのかを名指しせずに描写する、本当に日常的な方法があり、上ですでに再帰・相互の役割で登場した同じ小さな単語 si の上に成り立っています。そして ci や ne のときと同じく、その文で si がどの役割を果たしているかを見極めることのほうが、この単語に一つの固定した意味を暗記することよりも重要です。

si passivante:日常的な、受動態に近い構文

si が他動詞と明示的な名詞に組み合わさるとき、動詞はその名詞と数において一致し、その名詞は意味の上では動作の目的語のように読めるにもかかわらず、文法上の主語として働きます──スペイン語の se pasiva とまったく同じ根底の論理です。

  • Si parla italiano qui. ── ここではイタリア語が話されています。
  • Si vende una casa. ── 家が一軒、売りに出ています。(単数の動詞が una casa に一致しています。)
  • Si vendono case. ── 家が売りに出ています。(複数の case に一致した複数の動詞。)
  • Si affittano appartamenti. ── アパートが賃貸に出ています。

si impersonale 本来の用法:一致すべき名詞がまったくない場合

動詞が一致すべき論理上の名詞をまったく持たないとき──自動詞の場合や、「人は一般に」何をするかを述べる場合によく見られます──動詞は三人称単数に固定されたままになります。Si vive bene qui.(ここでは暮らしやすい/ここでの生活はよい。)Si dice che pioverà.(雨が降ると言われている/雨が降るそうだ。)この非人称の si は、指示・レシピ・一般的な助言でひじょうによく使われます。Prima si scalda l'olio, poi si aggiunge la cipolla.(まず油を熱し、それから玉ねぎを加えます──特定の誰かに向けたものではない、レシピにおける一般的な「あなた」です。)

ci si:非人称 si のもとで再帰動詞を使うための調整

小さいながら本当に独特な癖があります。非人称の si 構文が、それ自体すでに再帰動詞であるような動詞の上に組み立てられるとき、イタリア語は同じ単語を単純に重ねることができないため(si si という並びは成り立ちません)、代わりに場所を表す ci が非人称の si の前に入り込みます。Ci si alza presto in campagna.(田舎では早起きするものだ──再帰動詞 alzarsi、起きるから。)Ci si diverte molto a questa festa.(このパーティーはとても楽しい──divertirsi、楽しむから。)この ci si という並びは、単独で見ると奇妙に見えますが、単に同一の代名詞どうしがぶつかることへの機械的な調整にすぎません。

非人称 si を使った複合時制

非人称の si 構文は、その根底にある動詞がふだんどちらの助動詞を取るかにかかわらず、複合時制では常に essere を取ります。そして分詞の一致は、その動詞そのものの性質によって決まります。ふだんから essere を取る動詞(移動や状態変化を表す動詞)の場合、分詞は男性複数の形で現れ、si の背後にいる、一般的で複数と理解される「人々」を映します。Si è arrivati tardi.(人は/私たちは遅れて着いた。)Si è partiti presto.(人は/私たちは早く出発した。)ふだんから avere を取り、明示的な目的語を持たない動詞の場合、分詞は代わりに既定の男性単数のまま変化しません。Si è mangiato bene.(人はよく食べた。)Si è lavorato molto oggi.(今日はみんなよく働いた。)

本当の受動態:essere、venire、andare+過去分詞

si と並んで、イタリア語には英語やスペイン語と同じように組み立てる本当の受動態もあり、さらにそれぞれ独自の趣を持つ二つの変種が加わります。

構文ニュアンス例
essere+過去分詞標準的な受動態。すべての時制で使え、分詞は主語に一致するLa casa è stata costruita nel 1990.(その家は1990年に建てられた。)
venire+過去分詞もう一つの受動態。単純時制でのみ使え、この形では複合時制を作れないLa casa viene costruita ogni anno.(その家は毎年建てられる。)
andare+過去分詞必要性・義務が混じった受動態──「〜されるべきだ/〜されなければならない」Questo lavoro va fatto subito.(この仕事はすぐにやらなければならない。)

動作主が述べられるときは da で導入されます。Il libro è stato scritto da Dante.(その本はダンテによって書かれた。)スペイン語と同じく、本物の essere の受動態はいくぶんフォーマル、あるいはジャーナリスティックな響きを持ち、くだけた話し言葉のイタリア語は、教科書的な受動態よりもずっと頻繁に si passivante や単純な能動文に手を伸ばします。

イタリア語の否定はどう働く? なぜ二重否定が起こる?

スペイン語と同じく、「二つの否定は肯定になる」という英語の学校文法の規則はここには当てはまりません。同じ節の中に否定を表す語を重ねることは、避けるべき誤りではなく、否定要素が二つ以上ある文を否定する、ふつうの、そして必須のやり方です。

基本の否定:動詞の前の non

もっとも単純な否定は、活用した動詞の直前に、そしてすでにその前に付着している代名詞があればさらにその前に、non を置きます。Non parlo francese.(フランス語は話しません。)Non lo voglio.(それは欲しくありません。)Non ho mangiato.(食べていません──non は avere+分詞という複合形全体の前に置かれ、二つの部品のあいだに割り込むことは決してありません。)

否定を表す語と、それに対応する肯定の語

肯定否定意味
qualcosaniente / nulla何か/何も〜ない(niente と nulla は完全に置き換え可能)
qualcunonessuno誰か/誰も〜ない(形容詞として「まったく〜ない」の意味でも使う:nessun problema)
sempremaiいつも/決して〜ない
ancorapiù(non ... più)まだ/もう〜ない
ancheneanche / neppure / nemmeno〜も/〜さえ〜ない、〜も〜ない(三つとも完全に置き換え可能な同義語)
o ... oné ... né〜か〜か/〜も〜も〜ない

二つの単語は、日常会話でどれほどの存在感を持つかという点で、特に触れておく価値があります。affatto は否定を強調して補強し、「まったく」を表します。Non è affatto vero.(それはまったく本当ではない。)mica は単なる否定より一段こまやかな働きをする、はっきりくだけた否定表現で、聞き手が抱いていそうな思い込みに、あえて押し返すように働きます。英語の “I'm certainly not...” や、否定の文末に付け加える “...you know” に近い感覚です。Non sono mica stupido!(バカじゃないよ、まったく!/バカなんかじゃ断じてない!)Mica male.(悪くないよ──それ自体で独立して使われる、非常によくあるくだけた言い回しです。)mica はカジュアルで話し言葉的なもので、フォーマルな文章では使われませんが、日常会話を理解するうえでは、認識できることが重要です。

二重(三重)否定:実際の規則

否定の語が動詞の後ろに来るとき、動詞の前にも non が必要です──これを省くことこそが本当の誤りです。

  • Non vedo nessuno. ── 誰も見えません。(文字どおりには「誰も見えないということはない」に近い形。)
  • Non ho niente da dire. ── 言うことは何もありません。
  • Non vado mai in palestra. ── ジムには決して行きません。
  • Non voglio né caffè né tè. ── コーヒーもお茶もいりません。

否定の語が代わりに動詞の前に来るときは、non は落とされます。前に出た否定の語がすでに否定の役目を果たしているからです。Nessuno viene.(誰も来ません──Non nessuno viene とは言いません。)Mai avrei pensato una cosa simile.(そんなことは決して考えなかっただろう──より文語的・強調的な語順です。)文は三つ以上の否定めいた語を重ねても、全体としての意味は一つの否定のままで、文法性を失いません。Non ho mai detto niente a nessuno.(私は誰にも何も言ったことがありません。)

イタリア語で質問はどう作る?

イタリア語の疑問文は、英語話者にとって比較的やさしい部類に入ります。挿入すべき助動詞「do」は存在せず、はい/いいえで答える疑問文は、対応する平叙文と語順がまったく同じことが多く、話し言葉では文末を上げるイントネーションだけで区別されます(イタリア語の書き言葉では、スペイン語のような倒立疑問符は使いません)。

はい/いいえで答える疑問文

Parli italiano?(イタリア語を話しますか?)は Parli italiano.(あなたはイタリア語を話します。)とまったく同じ語順で、話し言葉では文末を上げるイントネーションだけが、書き言葉では疑問符だけが、それを疑問文として印づけます。主語と動詞の倒置も可能で、特に主語が明示される場合には同じくらい自然です。Viene Marco alla festa? と Marco viene alla festa? はどちらも正しい形です。

疑問詞

イタリア語意味例
chi誰Chi è?(誰ですか?)
che / cosa / che cosa何(三つとも日常的に完全に置き換え可能)Che vuoi? / Cosa vuoi? / Che cosa vuoi?(何が欲しいですか?──どれも同じくらい自然です。)
quale / qualiどちら/どの(選択肢の中から選ぶ)Quale preferisci?(どちらが好きですか?)
comeどのようにCome stai?(元気ですか?)
doveどこDove abiti?(どこに住んでいますか?)
quandoいつQuando arrivi?(いつ着きますか?)
perchéなぜ(「なぜなら」の意味もある──法の対比については接続法のセクション参照)Perché piangi?(なぜ泣いているの?)
quanto/a/i/eどれくらい/いくつ(名詞に一致)Quanti anni hai?(何歳ですか──文字どおりには「何年を持っていますか」)

che、cosa、che cosa が完全に置き換え可能なのは、スペイン語の qué/cuál の使い分けと比べると、本当にありがたい点です。イタリア語にも quale/che という、似たような「定義するか、選び出すか」の論理にもとづく独自の区別はあります(Che libro leggi?、開かれた問い、「どんな本」;Quale libro preferisci, questo o quello?、既知の選択肢の中から選ぶ、「どちらの本」)が、日常会話ではスペイン語の対応する区別よりも緩やかで、厳密には守られない区別です。

付加疑問

短い付加語は、平叙文を、相手の同意を求めるやわらかい疑問文に変え、英語の “..., right?” に似ています。vero? と、特にくだけた話し言葉での、文末を上げるだけの単純な no? がその代表です。Parli italiano, vero?(イタリア語を話しますよね?)È bello, no?(いいでしょう?)

イタリア語の前置詞:di、a、da、in、su、per、tra/fra

前置詞は、イタリア語の内部の論理が英語ときれいに対応しない、地味で目立たない領域の一つで、間違えても理解の妨げになることはめったにありませんが、上級レベルになっても確実にネイティブでないことを示すしるしとして残ります。前置詞は、このガイドの中でも他のほぼどの項目より、規則にもとづく学習に逆らいます。

中心となる前置詞

前置詞核となる意味例
di〜の、〜から(出所)、所有、材質È di Milano.(彼はミラノ出身です。)Il libro di Marco.(マルコの本。)
a〜へ、〜で(方向・場所・時刻)Vado a Roma.(ローマに行きます。)Alle tre.(3時に。)
da〜から、〜以来、〜の家で/へ、動作主──下の専用の注記参照Vengo da Milano.(ミラノから来ました。)
in〜の中に、〜の中へ(場所、特に国・地域・囲まれた空間)Vivo in Italia.(イタリアに住んでいます。)
su〜の上に、〜について、〜の上部にIl libro è sul tavolo.(本はテーブルの上にあります。)
per〜のために、〜を通って、〜するために、期間Questo è per te.(これはあなたのためです。)Per due ore.(二時間のあいだ。)
tra / fra〜のあいだに、〜の中で、(未来の)〜後に──完全に置き換え可能で、選択はしばしば単に発音の重なりを避けるためだけのものTra due ore.(二時間後に。)Fra amici.(友人たちのあいだで。)

tra と fra はまったく同じ意味で、選ばれる基準は純粋に語呂のよさです。イタリア人は後ろに続く単語との音の重なりが気まずくならないほうを選ぶ傾向があり、そのため tra fratelli も、(より多くの場合、“fr” の連続を避けるために)fra fratelli が tra fratelli に和らげられた形も、どちらも実際に見かけます。二つの単語自体の意味にはまったく違いがありません。

da:もっとも幅広く、もっとも独特な守備範囲を持つ前置詞

da は、他のどのイタリア語の前置詞よりも、感情的にも文法的にも異なる領域をカバーしているため、それだけで見る価値があります。その仕事のいくつかには、すっきり対応する一つの英語表現がありません。

  • 出所・起源: Vengo da Milano.(ミラノから来ました。)
  • 「〜以来」、今も続いている期間を示す──英語なら現在完了が必要な場面で、現在形と組みます。Vivo qui da tre anni.(ここに三年住んでいます──文字どおりには「三年前からここに住んでいる」で、現在形になっているのは、イタリア語の視点では、その居住が今もまさに続いているからです。)
  • 「〜さんの家で/へ」──すっきり対応する一語の英語がない、本当に独特な用法で、フランス語の chez に近い感覚です。Vado dal medico.(医者に行きます。)Sono da Marco.(マルコの家にいます。)
  • 物の目的・特徴的な用途、おおよそ「〜のための」。occhiali da sole(サングラス、文字どおりには「太陽のためのメガネ」)、abito da sera(イブニングドレス)。
  • 受動態における動作主、英語やスペイン語の「〜によって」に対応します。scritto da Dante(ダンテによって書かれた)。
  • 「子どもの頃/若い頃など」、何かが起きた人生のある段階を描写します。Da bambino, giocavo qui.(子どもの頃、ここでよく遊んだ。)

「since+現在形」というこのパターンは、もう一度見直す価値があります。英語との対比として本当に有用で、頻度も高いものの一つだからです。英語は、過去に始まって今も続いている行為を現在完了で印づけます(“I have lived here for three years”)。一方イタリア語は、まったく同じ状況を、単純な現在形に da を添えて印づけます──代わりに現在完了を使うと(Ho vissuto qui per tre anni)、実はその居住がすでに終わったことを示唆してしまい、意図した意味とは逆になります。

従属前置詞:特定の前置詞を固定して使う動詞

英語が特段深い理由もなく “depend ON” や “afraid OF” と前置詞を組み合わせているのと同じく、多くのイタリア語の動詞は、後ろに続く不定詞や名詞の前に置く自分専用の前置詞を固定して持っており、それは「同じ」動詞に対応する英語の前置詞とは一致しないことがよくあります。

イタリア語(前置詞つき)英語での対応(ずれに注目)
pensare a〜について考える(Penso a te. ── あなたのことを考えています。)
pensare di + infinitive〜しようと考える、〜するつもりでいる(Penso di partire domani. ── 明日出発しようと考えています。)
cominciare a + infinitive〜し始める
finire di + infinitive〜し終える
provare a + infinitive〜してみる
smettere di + infinitive〜するのをやめる
riuscire a + infinitive〜することに成功する、うまく〜できる
decidere di + infinitive〜することに決める
innamorarsi di〜に恋をする
sposarsi con〜と結婚する
dipendere da〜次第である、〜による
avere bisogno di〜が必要である(文字どおりには「〜の必要を持つ」)
credere a / credere in〜が本当だと信じる/〜を信じる、〜に信頼を置く(本物の意味の分かれ目であり、自由な言い換えではありません)

このリストを近道する方法は、触れる量以外にありません。ある動詞が固定して取る前置詞を論理的に導き出そうとするより、実際の例文をたくさん集めて覚えるほうが、この言語のこの一角を通り抜けるもっとも速い道であり、これはスペイン語の対応するリストについてこのガイドが与えているのと同じ助言です。

イタリア語の関係代名詞:che、cui、il quale、chi

関係代名詞は、すでに述べた名詞へ節を結びつけ、英語の “that/which/who/whose” の仕事をこなします。イタリア語の体系はスペイン語よりも小さく、ある意味ではすっきりしています──che という一つの単語が、ふつうの仕事の大半をカバーします──しかし「whose」に当たる cui は、スペイン語の cuyo とは本当に違う組み立て方をしており、すでにスペイン語を知っているなら、その違いをはっきり見ておく価値があります。

che:既定の、万能な関係代名詞

che は語形変化せず──性や数によって決して変わりません──人にも物にも使え、その節の中で主語にも直接目的語にもなります。Il libro che ho comprato è interessante.(私が買った本は面白い。)La donna che abita lì è mia zia.(そこに住んでいる女性は私のおばです。)スペイン語とまったく同じく、che は英語の “that” のように省略できることは決してありません。il libro che ho comprato であって、裸の il libro ho comprato にはなりません。

cui:前置詞のあとで必須になる

cui も同じく語形変化せず、その仕事は特定されています。前置詞が直接関わるときに che の代わりを務め、人にも物にも使えます。La persona con cui ho parlato.(私が話した相手の人。)La città in cui vivo.(私が住んでいる町。)Il motivo per cui sono qui.(私がここにいる理由。)

冠詞と名詞のあいだに、前置詞をまったく挟まずに置かれると、cui は英語の “whose” の仕事をします──そしてここに、はっきり名指しする価値のある、スペイン語との本物の構造上の違いがあります。スペイン語の cuyo/cuya/cuyos/cuyas はそれ自体が一致する語であり、冠詞は関与しません。イタリア語の cui は語形変化しないままで、代わりに、所有されるものを表す名詞の直前に置かれた冠詞が一致を担います。la donna il cui figlio studia qui(ここで学んでいる息子を持つ女性──il は男性名詞の figlio、つまり所有される側に一致しています。これはスペイン語の cuyo が使う「所有する側ではなく所有される側に一致する」という論理とまったく同じで、ただそれが cui 自身ではなく、別の冠詞という単語に移されているだけです)。L'uomo la cui casa abbiamo visto.(私たちが見た家を持つ男性──la は女性名詞の casa に一致しています。)

il quale とその一致する仲間

il quale、la quale、i quali、le quali は置き換える名詞と性数において一致し、che や cui よりもフォーマルで正確な代替として使われます。特に書き言葉で、che だけでは先に出てきたどちらの名詞を指しているのかあいまいになる場面で役立ちます。Ho parlato con il fratello di Maria, il quale è avvocato.(私はマリアの兄と話しました。彼は弁護士です──il quale は男性形で、この節がマリアではなく兄を指していることを、che だけでは残るあいまいさなくはっきり示します。)前置詞のあとでは、il quale とその変化形が、同じく明確さを高めるために cui の代わりになれます。la persona con la quale ho parlato、より一般的な con cui と並んで。

chi:それ自身の先行詞を含む「〜する人」

chi は人だけを指し、上の代名詞とは種類として本当に異なります。すでに名指しされた名詞を指し示すのではなく、それ自体で「〜する人」「〜する者は誰でも」を意味し、それ自身の主語として働きます。Chi dorme non piglia pesci.(眠る者は魚を捕らない──よく知られたイタリアのことわざで、おおよそ英語の「早起きは三文の徳」に当たります。)Chi arriva tardi non entra.(遅れて来る者は中に入れない/遅刻者は入場できません。)

quello che/ciò che:考え全体を指す

quello che と、よりフォーマルな ciò che は、先行する考え全体や、特定されていない抽象的な物事を指し、特定の名指しされた名詞を指すことは決してありません。Non capisco quello che dici.(あなたの言っていることが分かりません。)Ciò che conta è la salute.(大切なのは健康です。)

イタリア語の間接話法はどう働く?

間接話法は、誰かがもともと言った言葉を che を通して自分の文に組み込みます。そして英語やスペイン語が、過去に言われたことを伝えるときに時制を「後退」させるのとまったく並行する、学びやすいパターンで、イタリア語も時制を移していきます。そしてこのセクションには、条件法のセクションへ意識してつなげる価値のある一点があります。

直接話法と間接話法

  • 直接:Marco ha detto: "Sono stanco."(マルコは「疲れた」と言いました。)
  • 間接:Marco ha detto che era stanco.(マルコは、自分は疲れていると言いました。)

時制の移行(後退)のパターン

もとの(直接話法の)時制移行先(過去の伝達動詞による間接話法)例
直説法現在半過去“Vivo qui.” → Ha detto che viveva qui.(彼女はここに住んでいると言いました。)
近過去大過去“Ho mangiato.” → Ha detto che aveva mangiato.(彼は食べたと言いました。)
単純未来条件法過去(条件法現在ではありません──条件法のセクション参照)“Verrò.” → Ha detto che sarebbe venuto.(彼女は来ると言いました。)
接続法現在接続法半過去“Spero che tu venga.” → Ha detto che sperava che venissi.(彼女は、あなたが来ることを願っていると言いました。)
命令法(命令)接続法半過去、間接命令として伝える“Vieni qui!” → Mi ha detto che venissi qui. / Mi ha detto di venire qui.(彼は私にここへ来るよう言いました──日常の用法では di+不定詞を使う後者の形のほうが実はより一般的です。)

未来形から条件法過去への移行は、このセクション専用に発明された別の規則ではなく、条件法のセクションですでに詳しく扱った「過去における未来」のパターンそのものが、間接話法の中でふだんどおりの仕事をしているだけです。伝達動詞が代わりに現在形の場合(今もなお関係のあることとして伝える場合)は、まったく後退が起こりません。Marco dice che è stanco.(マルコは疲れていると言っています──現在形の伝達動詞、現在形がそのまま引き継がれます。)

間接疑問

はい/いいえで答える間接疑問では、che の代わりに se(〜かどうか)を使い、疑問符を落とします。"Vieni?"(直接:「来る?」)は Mi ha chiesto se venivo.(彼は私に、来るかどうか尋ねました)になります。情報を求める間接疑問では、もとの疑問詞をそのまま保ち、上の時制移行の表にしたがいますが、同じく疑問符は落とします。"Dove abiti?" は、(節全体が「尋ねる」という動詞の下に埋め込まれるため、フォーマルには接続法を使って)Mi ha chiesto dove abitassi になるか、日常の話し言葉では非常によく、もっと単純な直説法の Mi ha chiesto dove abitavo. になります。

イタリア語の数・日付・時刻・数量表現はどう働く?

数はイタリア語の中でも、より機械的に学べる部類の領域の一つです。短い基本のリスト、一つの繰り返し起こる母音脱落の規則、そして英語とは具体的に、学びやすいかたちで異なる、日付と時刻の慣習が少しあるだけです。

基数

0〜1011〜20十の位
zero, uno, due, tre, quattro, cinque, sei, sette, otto, nove, dieciundici, dodici, tredici, quattordici, quindici, sedici, diciassette, diciotto, diciannove, ventiventi, trenta, quaranta, cinquanta, sessanta, settanta, ottanta, novanta, cento

十の位のあいだの合成数は単語をそのまま続けて作りますが、一貫した一つのつづり規則があります。十の位の語は、uno や otto の直前でだけ、どちらも母音で始まるため末尾の母音を落とします──venti + uno → ventuno、venti + otto → ventotto、trenta + uno → trentuno、quaranta + otto → quarantotto。それ以外の数字はすべて、母音脱落なしにそのまま付きます。ventidue、ventitré(強勢を保つためにアクセント記号が加わることに注目)、trentacinque。cento(百)と mille(千、単数)は単数形では語形変化しませんが、mille は複数形で -mila になります。duemila、tremila、diecimila。milione/milioni と miliardo/miliardi はふつうの名詞のようにふるまい、後ろに名詞が続くときは di を取ります。un milione di persone(百万人)。

序数

最初の十個の序数は不規則で、個別に覚えるしかありません。primo、secondo、terzo、quarto、quinto、sesto、settimo、ottavo、nono、decimo。11以降は、規則的に、予測どおりに作られます。基数の末尾の母音を落として -esimo を加えます──undici → undicesimo、dodici → dodicesimo、venti → ventesimo、trentuno → trentunesimo。序数はふつうの四変化の形容詞と同じく性数に一致します。la prima volta(最初の時)、i primi giorni(最初の日々)。

日付

イタリア語は月の日にちに基数を使い、たった一つの、覚えやすい例外があります。月の1日だけは序数の primo を使い、それ以外のすべての日は単純な基数を使います──すべての日付に序数を使う英語とは逆です。il primo maggio(5月1日)ですが il due maggio、il quindici agosto、il trentun dicembre(5月2日、8月15日、12月31日──すべて単純な基数で、「〜番目」に当たる語尾は要りません)。年は、英語がときどき二桁ずつに区切って読むのとは違い、一つの続いた数として読まれます。nel 1990 は nel millenovecentonovanta で、「19、90」ではなく一続きの数として発音されます。

時刻

時刻は定冠詞+時の数字で表され、動詞はその時の数字自体と数において一致します。スペイン語の es la una / son las tres のパターンとまったく並行しています。Che ore sono?(何時ですか?)Sono le tre.(3時です──複数の sono が複数の le tre に一致しています。)È l'una.(1時です──「1」は文法上単数なので単数の è。)È mezzogiorno.(正午です。)È mezzanotte.(真夜中です。)24時間制は時刻表・公文書・放送の案内では標準ですが、日常会話では12時間制が使われ、文脈(あるいは di mattina、del pomeriggio、di sera)があいまいさを解消します。列車の時刻表の le diciotto(18時)と、カジュアルな会話で同じ時刻を指す le sei di sera のように。

数量表現

数量を表す語の多くはふつうの四変化の形容詞のように一致します。molto/a/i/e(多くの)、poco/a/chi/che(少しの)、troppo/a/i/e(多すぎる)、tanto/a/i/e(とても多くの)──一方 abbastanza(十分な)は語形変化しません。それ自体で触れておく価値のある本物の癖が一つあります。qualche(いくつかの)は、複数の意味を運んでいるにもかかわらず、常に単数の名詞を取ります。これは、ふつうに複数を取る、近い意味の同義語 alcuni/alcune とは違います。Ho qualche domanda. と Ho alcune domande. はどちらも「私にはいくつか質問があります」を意味しますが、複数の名詞を使うのは後者だけです──qualche domande は単純に非文法的で、qualche の後ろの単数名詞は任意ではありません。

呼びかけと語域:tu と Lei はイタリア語でどう働く?

正しい「あなた」の形を選ぶことは、イタリア語では本当の社会的な重みを持ちます。逆方向に間違えること──見知らぬ人に馴れ馴れしすぎたり、同年代の相手に堅苦しすぎたりすること──は、単なる文法上のミスではなく、本当に社会的な失態として受け取られます。

tu、Lei、voi、loro

形語域文法上の人称典型的な使い方
tuくだけた形二人称単数家族、友人、子ども、同年代の相手、そして年々増えているカジュアルな場面全般
Leiフォーマルな形三人称単数(文法上)、目の前の一人に向ける見知らぬ人、年長者、仕事や接客の場面。慣習として大文字で書く
voi中立的な複数形。地域や古い用法によってはフォーマルな単数としても二人称複数どの語域でも、二人以上に呼びかけるとき。南イタリアの一部や、一部の商業的な呼びかけでは伝統的なフォーマルな「あなた」としても
loroフォーマルな複数形、今ではほぼ廃用三人称複数(文法上)複数の相手への、非常にフォーマル、あるいは古風な呼びかけ。今日ではほとんど voi に取って代わられている

Lei は書くときに慣習として大文字で始められます──lei ではなく Lei──フォーマルな「あなた」を「彼女」を意味する lei と区別するため、そして目に見える敬意のしるしとして、はっきり書き分けます。この大文字化は、フォーマルな意味を担う関連の形にも伝統的に及びます。La ringrazio(フォーマルな「感謝します」)、Le scrivo(あなたに書いています、フォーマル)、il Suo indirizzo(あなたの住所、フォーマル)。現代のスタイルでは、くだけた地の文の中では次第にこの決まりが緩んできていますが、フォーマルな文書では今も大文字が求められます。

voi がフォーマルな単数として使われる背景にある地域的・歴史的な経緯は、単に「間違い」として片づけるのではなく、知っておく価値があります。一人に対してフォーマルに呼びかけるのに voi を使うことは、何世紀にもわたってイタリア全土の標準的な丁寧形でした。Lei が優勢になったのはより最近のことで──皮肉にも、20世紀のある政治的な運動が、ナショナリズム的な理由から voi を押し戻そうとして Lei を追い出そうとしたことで、かえって強化された面もあります。ただしその運動の効果は南部の一部を除けば長続きしませんでした。個人、特に年長者への正式な敬意のしるしとしての voi は、南イタリアの日常の話し言葉では今も生き続けています。南イタリアで voi が一人の人に向けられているのを耳にしたら、それは本当に生きている地域の形であって、文法の誤りではありません。

Lei から tu への切り替えはいつ起こる?

単一の決まった規則はなく、地域・世代・場面によって本当に異なります。若い世代やカジュアルな職場のほうが、より年配の、あるいはより伝統的な場よりも、すばやく、気軽に tu へ移ります。学習者にとってもっとも無難な一般的戦略は、知らない大人にはまず Lei を使い、相手から tu への切り替えを持ちかけられるのを待つことです。しばしば Diamoci del tu(お互いに tu で話しましょう)というはっきりした言葉とともに提案されます。

フォーマルな書簡の決まり文句

  • フォーマルな手紙の書き出し: Gentile Signor Rossi/Gentile Signora Bianchi(親愛なるロッシ様/ビアンキ様)、あるいはもっと古風で非常にフォーマルな Egregio Signor Rossi(主に男性宛てのビジネス書簡で見られます)。
  • 会社・組織への宛名: Spett.le(Spettabile の略、おおよそ「拝啓」に近い、会社名の前に置く形:Spett.le Ditta Rossi)。
  • フォーマルな手紙の結び: Cordiali saluti または Distinti saluti(どちらもおおよそ「敬具」に当たり、ほとんどの場面で標準的かつ置き換え可能です)。
  • 返信をフォーマルに依頼する: In attesa di un Suo cortese riscontro(ご返信をお待ち申し上げます)、ビジネス書簡で今も使われる、やや古風だが現役の定型句です。

地域差:北部・南部、そしてイタリア国外のイタリア語

上のすべてのセクションは、フィレンツェの文語の伝統を軸に規範化され、全国の学校で教えられる標準イタリア語を描写してきました──しかしその標準は、実際にどう話されるかという本物の地域差と並んで存在しており、また単に「訛りのついたイタリア語」ではない、まったく別の地域言語の一群とも並んで存在しています。これを正直に扱うことは、このガイドのどの一つの文法規則にも劣らず重要です。

標準イタリア語自身の起源

現代の標準イタリア語は、文語のフィレンツェ・トスカーナ語に由来し、アレッサンドロ・マンゾーニが19世紀に自身の小説『いいなづけ』(I Promessi Sposi)を、教養あるフィレンツェの用法に合わせて改訂したことによって、国の標準として部分的に固まり、国家統一の標準化への圧力と、その後のマスメディアの力によってさらに強められました。16世紀に設立されたアカデミア・デラ・クルスカは、今日も変わらずこの言語の規範を定める中心的な機関です。

北部対南部:標準語そのものがどう話されるか

  • 遠過去対近過去、すでに詳しく扱いました。南部の日常の話し言葉では今も生きている一方、北部・中部ではおおむね文語的です。
  • 開いた/閉じた e と o:発音のセクションで描写した七つの母音の体系は、どこでも等しく保たれているわけではありません。北部の一部の変種では、特に o について、開音・閉音の区別が中和されたり弱まったりしており、トスカーナやローマの話者ならそうはしない形になります。
  • ラッドッピアメント・シンタッティコ(統語的重子音化):a、e、che、però のような短い語や強勢のある単音節語の一部は、中部・南部の発音では、後ろに続く単語の最初の子音を聞こえるかたちで重ねます。a casa は「ア・カーザ」というより「ア・ッカーザ」に近く発音されます。この現象は北部イタリア語の発音ではずっと弱いか、まったく現れず、発音のセクションですでに扱った二重子音の対立の上に重なる、はっきり耳で聞き取れる本物の地域のしるしです。
  • ゴルジャ・トスカーナ(トスカーナののどの音):はっきりトスカーナに特有の特徴で、特に母音に挟まれた c(/k/ の音)のような一部の子音が、くだけた話し言葉では /h/ に近い、息を強く出す音へと和らぎます。フィレンツェの人が “la Coca-Cola” と言うと、部外者の耳には “la Hoha-Hola” に近く聞こえることがあります。これは語学の授業のために作られたステレオタイプではなく、本物の、よく記録されている地域の訛りの特徴です。

標準イタリア語と、それに並んで話される地域言語

イタリアには、標準イタリア語から派生したのではなく、それと並行して発展してきた、ロマンス語系の地域言語の大きな一群があります。日常のイタリア語では一般に dialetti(方言)と呼ばれますが、言語学者はこれをイタリア語の変種としてではなく、それ自体独立した別の言語として分類しています。ナポリ語、シチリア語、ヴェネト語、ロンバルド語、ピエモンテ語、リグリア語、エミリア・ロマーニャ語、フリウリ語、そしてサルデーニャ語(この一群の中でも言語的にもっとも隔たりが大きいとされ、分類によってはロマンス語のそれ自体独立した一分枝とされることもあります)などです。イタリアの法律は、多くの歴史的な言語的少数派に正式な承認と保護を与えており、これらの地域言語は、国の広い範囲の日常生活・音楽・演劇・家庭内の会話の中で、単に消えゆく遺物としてではなく、標準イタリア語と共存する二言語使用(ダイグロシア)の関係の中で、今も本当に生き続けています。多くの話者は、場面に応じて標準イタリア語と地域言語のあいだを行き来しており、それはどこの話者でも語域を切り替えるのと同じような感覚です。

スイスのイタリア語

イタリア語はスイスの国語の一つで、ティチーノ州では多数派言語として、グラウビュンデン州(グリジョーニ)の一部でも話されており、スイスのイタリア語圏公共放送局 RSI の言語でもあります。文法の面では、スイスのイタリア語はこのガイド全体で描写してきた標準イタリア語にとても近いままですが、語彙にはスイスフランス語やスイスドイツ語との接触によって形づくられた、行政的・日常的な借用語の独特な層があり、これは elvetismi(スイスイタリア語法)と呼ばれることもあります。azione が「セール/特売」という日常の商業的な意味で使われること(フランス語の用法から)、そして natel(「携帯電話」を表す、本当にスイス特有の日常語で、イタリア本国ではほとんど通用しません)などです。こうした変異があるからといって、イタリア語文法が不安定だという意味にはなりません。国境や地域を越えて話される言語は、アメリカ・イギリスなど各地で話される英語とまったく同じく、複数の生きた標準を自然に発展させるものであり、この分かれを知っておくと、あなたの教科書、お気に入りの番組、シチリアのおばあさんとの会話が、最初は同じ言語に聞こえないかもしれない理由が見えてきます。

よくある質問

初心者向けイタリア語文法はどうなっている?

初心者にとってイタリア語文法は、つながったシステムの集まりとして働きます。すべての名詞には性があり、冠詞と形容詞はその性に一致させなければならず、動詞は人称・時制・法に応じて語尾を変え、目的語代名詞は動詞の形に応じて前に置くか後ろに付けるかが決まります。まず七つの母音と二重子音、次に性と -o/-a/-e の名詞語尾、それから essere・avere の現在形と三つの規則活用を身につけ、その後で近過去と接続法を加えましょう。イタリア語のつづりは英語よりはるかに忠実に発音を映し、体系の多く(複数形、一致、規則活用)は本当に機械的なので、核となるパターンさえ身につければ初心者でも目に見える速さで上達します。

イタリア語の二重子音はなぜ重要? 日本語話者は促音のおかげでどう有利?

イタリア語の二重子音はつづり上の飾りではなく、単語の意味そのものを変えます。nonno(祖父)と nono(九番目)、casa(家)と cassa(レジ/木箱)、pena(悲しみ)と penna(ペン)はそれぞれ別の単語です。日本語には促音(小さい「っ」)があり、「いた」と「いった」のように子音の長さの違いだけで別の単語になる感覚をすでに母語として持っているため、これは英語話者よりずっと有利な出発点です。ただし日本語の促音は主に k・s・t・p の前で使われ、m・n・l・r・v のような子音の前ではふだん現れません。イタリア語の二重子音はほぼすべての子音で起こるため、促音の感覚を今まで使ってこなかった子音にまで広げる練習が必要になります。

近過去で essere と avere はいつ使い分ける?

avere が近過去の既定の助動詞で、他動詞すべて(ho mangiato、ho letto)とその他大半の動詞に使います。essere は、移動・状態変化・存在を表す一群の自動詞(andare、venire、nascere、morire、diventare など)と、すべての再帰動詞に使う、学習可能な一定のグループに限られます。essere を使う場合、過去分詞は形容詞と同じように主語と性数が一致しなければなりません。Maria è andata al mercato ですが、i ragazzi sono andati al mercato となります。助動詞の選び間違いは中級学習者に最も多い誤りの一つで、確実な対策は英語からの直訳に頼らず、essere を取る動詞のリストをまとまりとして覚えることです。

近過去と半過去の違いは?

近過去は、はっきりとした区切りのある完了した出来事や行為を報告する時制で、具体的な時刻を付けられるような内容に使います。ho mangiato alle otto(8時に食べた)。半過去は、進行中の背景、過去の習慣的な行為、その時点で成り立っていた状態を、始まりや終わりを示さずに描写します。mangiavo quando hai chiamato(あなたが電話をかけてきたとき、私は食事をしていた)。この二つが同じ文の中に頻繁に現れるのは、担う役割が違うからです。半過去が場面を設定し、近過去がその場面を区切る、あるいは中断する出来事を報告します。

イタリア語の ci と ne はなぜそんなに難しい?

ci と ne が難しいのは、それぞれが複数の無関係な働きを持ちながら、同じ短いつづりを共有しているからです。そのため学習者は単語そのものをパターンとして覚えることができず、その文でどの働きをしているかを見極めるしかありません。ci は「そこに」を意味することがあり(ci vado、そこへ行く)、pensarci のような動詞では a と考えの組み合わせを置き換え(non ci penso、そのことは考えていない)、c'è と ci sono(〜がある)の中にも見えない形で入っています。ne は部分を表す「それの/それらの」を意味することがあり(ne voglio un po'、それを少し欲しい)、di と考えの組み合わせを置き換え(ne parliamo domani、それについては明日話そう)、さらに数量を示すときは近過去の過去分詞の一致まで引き起こします(ne ho comprate tre、それを三つ買った)。ネイティブスピーカーはその働きを意識することなく本能的に使い分けますが、だからこそ学習者にとっては、この言語の他のどんな小さな単語よりも自動化に時間がかかります。

イタリア語の接続法はいつ使う?

接続法(congiuntivo)は、主節が事実の断定ではなく、疑い・意見・願望・感情・非人称的な判断を表すときに、che で始まる従属節に現れます。penso che sia vero(それは本当だと思う)は、断定ではなく意見を述べているため接続法 sia を使います。また benché、affinché、prima che、a meno che のような一定の接続詞のあとや、存在が確認されていないものを描写する関係節の中でも要求されます(cerco una persona che parli inglese、英語を話す人を探している)。きっかけを見抜くには、その場でとっさに自分の文の根底にある意味を判断する必要があるため、イタリア語文法の他のどの部分よりも自動化に時間がかかり、話し言葉のイタリア語では、書き言葉ではまだ接続法が必要な場面でも直説法に置き換える傾向が強まっています。

イタリア語の目的語代名詞はどう組み合わさり、文のどこに置く?

イタリア語の直接目的語代名詞(mi、ti、lo、la、ci、vi、li、le)と間接目的語代名詞(mi、ti、gli、le、ci、vi、gli)は、通常は活用した動詞の直前に置きます。lo vedo(それが見える)、le scrivo(彼女に書く)。両方が同時に現れるときは、間接目的語代名詞の形が変わって先に来ます。me lo dai(それを私にくれる)。gli と le はどちらも glie- になり、後ろに続く代名詞と一語に融合します(glielo、gliela、glieli、gliele)。不定詞・ジェルンディオ・くだけた命令形では、組み合わさった代名詞は代わりに動詞の末尾に一語として付きます。dammelo(それを私にちょうだい)、dicendoglielo(それを彼に言いながら)。

イタリア語の essere と stare の違いは?

essere はイタリア語の中心的な「〜である」に当たる動詞で、アイデンティティ・特徴・出身・時刻、そして永続的・本質的な状態を表します。sono italiano(私はイタリア人です)、è alto(彼は背が高い)。stare が担う範囲はスペイン語の estar より狭く、身体的・感情的な状態(sto bene、元気です)と、ジェルンディオを使った進行形(sto mangiando、食べているところです)をカバーしますが、標準イタリア語では通常の所在を表すのに essere を使い、stare は使いません。il libro è sul tavolo(本はテーブルの上にある)で、注意深い用法では il libro sta sul tavolo とは言いません。ここは、他の多くの点でよく似ているイタリア語とスペイン語が、はっきりと道を分ける数少ない場所の一つです。

イタリア語の命令法はどう働く? dammi や dimmi はなぜ子音が重なる?

規則動詞の tu 命令形は、多くの場合そのまま直説法現在のような形を使い(parla、scrivi)、Lei と voi の命令形はそれぞれ接続法現在と直説法現在に由来します。andare、dare、fare、dire、stare という五つのよく使う動詞には短縮された tu 命令形(va'、da'、fa'、di'、sta')があり、これらの短い形に代名詞が付くと、強勢のパターンを保つために最初の子音が重なります。da' と mi が合わさると dammi(私にちょうだい)に、di' と mi と lo が合わさると dimmelo(それを私に言って)になります。否定の tu 命令は肯定形と構造そのものが異なり、専用の否定形ではなく non と不定詞を使います。non parlare(話すな)は活用された否定形ではありません。

遠過去は今も話し言葉のイタリア語で使われている?

地域と語域によって大きく異なります。イタリア北部・中部の大半では、遠過去は日常会話からほぼ姿を消し、何年も前の出来事についてさえ近過去に置き換えられていて、カジュアルな会話で使うと格式ばった、あるいは文学的に聞こえることがあります。一方、南イタリアやシチリアの多くの地域では、遠過去は完了した過去の出来事を語る日常的な話し言葉として今も生きています。ただしイタリア全土を通じて、遠過去は書き言葉の物語・おとぎ話・文学の標準的な時制であり続けているため、学習者は話すために作る前に、読むために遠過去の形を認識できる必要があります。

イタリア語の tu と Lei の違いは?

tu は親しい間柄で使うくだけた二人称単数で、家族・友人・子ども、そしてカジュアルな場面での同年代の相手に対して使われる機会が増えています。Lei は文法上は三人称でありながら目の前の相手に向けて使うフォーマルな二人称単数で、見知らぬ人・年長者、仕事や接客の場で使われ、lei(彼女)と区別し敬意を示すしるしとして、書くときは慣習的に Lei と大文字で始めます。どちらを使うか、そしていつ Lei から tu に切り替わるかは地域や世代によって変わりますが、初対面の大人には Lei を使い、相手から tu への切り替えを持ちかけられるのを待つのがもっとも無難な方法です。

日本語の語順をそのままイタリア語に持ち込まないようにするには?

日本語は動詞が最後に来る言語で、助詞(は・が・を・に・で など)が語のはたらきを示しますが、イタリア語は語順そのものと前置詞が語のはたらきを示し、動詞は主語と目的語のあいだに来ることがほとんどです。日本語の助詞を一語ずつイタリア語の前置詞に置き換えようとするのではなく、イタリア語自体の型から文を組み立てましょう。描写的な形容詞は普通は名詞の後ろに置かれること(una casa grande)、動詞の語尾がすでに誰が行為をしているかを示すため主語代名詞は省かれることが多いこと(日本語で主語を省くのと結果は似ていますが理由はまったく違います。日本語は動詞が人称変化しないぶん文脈で主語を補い、イタリア語は動詞の語尾が人称を明示するぶん主語代名詞が不要になります)、そして目的語代名詞は一定の規則にしたがって動詞の前後どちらかに置かれることに注目してください。短い実例の文を一つ選び、人称や時制のような要素を一つ変えて、日本語の語順をなぞるのではなく文全体をイタリア語として組み立て直す練習をしましょう。正しい語順の文を十分に聞いて再現し続けるうちに、その感覚が作り直され、イタリア語の語順は日本語からの変換パズルではなく初期設定のように感じられるようになります。

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意味に合わせて形を選べるように、イタリア語文法をどう練習すればよい?

イタリア語文法をどう練習すればよいかへの最も確かな答えは、活用表を単独で丸暗記するのではなく、状況から始めて、意図した意味を表す形を選ぶことです。表は便利な参照資料ですが、実際の文では、助動詞、出来事の境界、進行中の背景、代名詞の組み合わせ、話し手の確信度について、その場で選ぶ必要があります。

30分のイタリア語文法ワークショップ

  1. 1〜5分: essere/avere、近過去/半過去、ci/ne、直説法/接続法から、一つの対比を選ぶ。
  2. 6〜12分: 五組の対になる文を比べ、意味がどう変わるかを言葉にする。
  3. 13〜20分: 一語ずつ訳さず、短い状況から最初からイタリア語で答えを組み立てる。
  4. 21〜26分: 人称、時間枠、目的語、または確信の度合いを変えて、それぞれの文で正しい形を導き直す。
  5. 27〜30分: できた文を音読し、性数一致・二重子音・代名詞の位置を確認する。

話し言葉のイタリア語で、二重子音がこれほど重要なのはなぜ?

それがつづり上の細部ではなく、本物の単語を変えてしまう音の対立だからです。casa(家)と cassa(レジ)、sono(私は〜である)と sonno(眠り)、pena(悲しみ)と penna(ペン)。二重子音は単子音より本当に長く保持されます──閉鎖そのもの、あるいは持続する音そのものが、はっきり長く続きます──そして英語はその長さを追いかける本能を話者にまったく与えません。英語はつづりの上で文字を重ねても、音を重ねているわけではないからです。

対策は、文の途中で意識して当てはめる規則ではありません。ミニマルペアを聞き込むこと(casa/cassa、pena/penna、nono/nonno)によって、その長さの違いがネイティブの耳にはすでに当たり前であるのと同じくらいはっきり分かる耳を育て、そして意識して、いくぶん誇張気味に繰り返すことによって、音を長く保つことが不自然に感じられなくなるまで、口を鍛え直すことです。ほぼすべての学習者が最初は二重子音を短く発音してしまいますが、意識して練習し続けたほぼすべての学習者は、やがてそれをやめられるようになります。

essere と avere を、当てずっぽうに頼らずに決めるには?

既定は avere にしましょう──他動詞すべてと、全体として見た大多数の動詞をカバーします──そして essere は、このガイドの前のほうで扱った、学習可能な特定のカテゴリーのために取っておきます。andare、venire、arrivare、partire、nascere、morire、diventare のような移動・状態変化を表す動詞と、例外なくすべての再帰動詞です。essere が助動詞のとき、分詞は形容詞と同じように主語に一致します。Lei è partita であって partito ではありません。

英語訳から推測しようとすると、絶えず失敗します。英語の “have” はどちらのカテゴリーも同じように覆ってしまうからです。“I have gone” と “I have eaten” は英語では文法的にまったく同じ形に見えますが、イタリア語では sono andato と ho mangiato に分かれます。このカテゴリーは、それ自体一つのリストとして、動詞ごとに覚えるしかありません。英語の不規則な過去形(go/went であって “goed” ではない)が、導き出すのではなく単純に暗記するしかないのと同じです。

ci と ne に慣れる、いちばん速い方法は?

「ci は何を意味するか」「ne は何を意味するか」を、単一の訳語として覚えようとするのはやめましょう。どちらも単一の訳語を持たず、それぞれ三つも四つも別々の働きを持っており、いちばん速い道は、ある文でどの働きが活きているかを見分けられるようになることです。まずは狭く始めましょう。c'è/ci sono(〜がある)と、数量を表す部分用法の ne(Ne ho due、それを二つ持っている)を最初にマスターしてください。どちらもきわめて頻度が高く、単純で予測しやすいパターンの中に現れるからです。

その二つが自動的に感じられるようになってから初めて、pensarci/crederci と、近過去で ne が引き起こす過去分詞の一致の規則へと外側に広げましょう。両方の単語のすべての働きを、一つの表から一度に吸収しようとするのは、もっとも効率の悪い学び方です。一つの文の中で、一つの働きに絞って繰り返すほうが、体系全体に一度に幅広く触れるより効果的です。

イタリア語で接続法が実際に必要になるのはいつ?

接続法は、主節がありのままの確かな事実ではなく、意見・願望・感情・疑い・非人称の判断を表すときはいつでも、che で始まる従属節に現れます。Voglio che tu venga(あなたに来てほしい)、Penso che sia vero(それは本当だと思う)、È possibile che piova(雨が降るかもしれない)。また、benché、affinché、prima che、a meno che のような一定の接続詞のあとや、存在が確認されていないものを描写する関係節の中でも要求されます。

英語の “that” という単語をきっかけにしないでください。英語はこの区別をほとんど示さないため、単語ごとに訳しても、ほとんど手がかりになりません。So che viene(彼が来ることを知っている、事実、直説法)と Penso che venga(彼が来ると思う、意見、接続法)を比べてみましょう。「che」があるかどうかではなく、節どうしの関係こそが法を決めるのです。

イタリア語文法の練習:選んで説明する

  1. essere か avere かを選ぶ:Ieri io ___ andato al cinema.(昨日、私は映画に行った。)
  2. essere か avere かを選ぶ:Maria ___ mangiato la pizza.(マリアはピザを食べた。)
  3. 物語を完成させる:Mentre io ___(cucinare), il telefono ___(squillare).
  4. 「Do il libro a Marco」を、一つの結合代名詞を使った文に置き換える。
  5. 法を選ぶ:Spero che tu ___(venire)domani.
  6. 法を選ぶ:So che tu ___(venire)domani.

解答と理由

  1. sono。 andare は移動動詞で essere を取ります:Ieri sono andato al cinema.
  2. ha。 mangiare は他動詞で、既定で avere を取ります:Maria ha mangiato la pizza.
  3. cucinavo, ha squillato。 進行中の背景には半過去を、それを中断する境界のある出来事には近過去を使います。
  4. Glielo do。 gli(マルコに)と lo(その本を)が一語の glielo に融合します。
  5. venga。 sperare che は望まれている出来事を表し、接続法を選びます。
  6. vieni。 sapere che はその出来事を既知の事実として断定し、直説法を選びます。

人・目的語・時間枠を変えて、それぞれの新しい選択を声に出して説明してください。その組み替えこそが、同じ六つの文を繰り返すことよりも、イタリア語文法をどう練習すればよいかへの生産的な答えです。

初心者が最初に学ぶべきイタリア語の動詞時制は?

まず、頻出動詞──essere、avere、andare、fare、volere、potere、dovere──の現在形と、完全な文を組み立てるのに十分な語彙から始めましょう。すでに起きたことについて話す必要が出たらすぐに近過去を加えてください。イタリアの大半の日常会話でもっともよく使われる過去時制だからです。単に出来事を報告するだけでなく、物語を語り始めたら(場面を設定する、以前どうだったかを描写する)、半過去を重ねましょう。

不規則動詞は、活用表の見た目が変わっているからという理由だけでなく、頻度が高いときに優先する価値があります。文脈のない六つの人称をただ暗唱するのではなく、完全な質問と答えのやり取りを練習してください。

接続法はいつから学び始めるべき?

直説法現在の文が安定して作れるようになり、誰か他の人の行動について、願い・意見・疑い・感情を表現したくなったら始めましょう。すべての直説法時制が完璧になるまで待つ必要はありません──接続法は(ただ活用するだけでなく、意味を見極めるという)別のスキルであり、その本能が示唆するよりも早く始めるほうが得るものが大きいのです。体系全体を一度にではなく、一つのきっかけのカテゴリーずつ(まず意見を表す動詞、次に願望を表す動詞、それから固定された接続詞)学びましょう。

ci と ne を、圧倒されずに練習するには?

「ci と ne」を一つの話題として扱うのではなく、一度に一つの働きだけを切り離してください。一週間かけて、耳にする・目にするすべての c'è/ci sono に意識を向け、また別の一週間をかけて、数や数量を表す語のあとの ne だけに意識を向けましょう。毎回、その小さな単語も含めて完全な文を声に出すことで、あとから付け足すおまけとしてではなく、文のリズムの一部になっていきます。

イタリア語文法は地域や国によって変わる?

このガイドで描写した核となる文法は全国で共有されており、学校が標準イタリア語として教える内容ですが、実際の用法は本当に変わります。遠過去は南部の多くで日常の話し言葉であり、北部ではおおむね文語的です。ラッドッピアメント・シンタッティコやトスカーナの喉の音のような発音の特徴は地域的なものであり、イタリア語と並んで、それとは別の地域言語の一群が国じゅうに存在します。イタリア語はスイスでも公用語であり、同じ核となる文法で話されますが、語彙の層は独自です。ここで描写した標準を、自分が作り出すときの手本として学び、地域差は模倣したり誤りとして退けたりするものではなく、認識し理解するものとして扱いましょう。

英語の語順をイタリア語に訳す癖をどうやめる?

完全な例文からイタリア語の文の型を学び、英語でまず文を作ってから変換するのではなく、一度に一つの要素だけを変えて練習しましょう。形容詞が実際に名詞に対してどこに座るか、主語代名詞がふつう単純に省かれること、目的語代名詞が動詞のどこに付くか前に来るか、そして ci や ne が、英語ならまったく印をつけない働きを静かにこなしている場所に注目してください。英語の文を一語ずつ変換するのではなく、意図全体をイタリア語の型に移し替えましょう。

訂正によって語順が変わったときは、もとの文が本当に非文法的だったのか、はっきりあいまいだったのか、それともその特定の文脈で単に不自然だっただけなのかを考えてください。これらは三つの別の問題であり、それぞれ直し方が違います。短い本物の音声をシャドーイングし、あとで別の人や物に入れ替えて語り直しましょう。ネイティブの文のパターンに繰り返し触れることで、それが少しずつ、口が最初に手を伸ばす既定の型になっていき、英語を経由する頭の中の遠回りではなくなっていきます。

イタリア語の名詞の性と形容詞の一致をどう覚える?

新しい名詞はすべて、単独ではなく冠詞といっしょに覚えましょう──pane だけでなく il pane。このガイドの前のほうで扱った、性が予測できない -e 語尾のクラスでは、冠詞こそがしばしば唯一の信頼できる性の手がかりだからです。同じ名詞・形容詞のペアを、単数から複数へ、男性から女性へと、語尾の変化が意識せずにできるようになるまで練習しましょう。il libro interessante → i libri interessanti;la casa bella → le case belle。

一致の誤りが繰り返し起きるときは、文の中の中心となる名詞を見つけ出し、それに一致しなければならないすべての語──冠詞、形容詞、そして後で出てくるそれを受ける代名詞まで──をたどってください。訂正された一つの文をそのまま暗記するのではなく、そうすることで、そのパターンが一つの例よりもずっとよく一般化されます。

このイタリア語文法ガイドを支える情報源は?

このガイドは、国の基準となる機関によって規範化された標準イタリア語を使い、ある形が普遍的でない場合は地域差や語域差を明記します。